「コジテク(小次郎講師の使えるテクニカル分析講座)実践編」第68回、そして第2部第23回!
□皆さん、こんにちは、小次郎講師です。
■助手のムサシです。よろしくお願いします。
□さて今回から「移動平均線大循環分析」の本題に移る・・・
■いよいよ本題ですね。
□予定だったが、まずは資金管理の話から。
■あちゃ。まだ大循環分析に入らないんですか。
□全ての話は大循環分析を理解するために必要なのだよ。あせらないあせらない。
■了解です。でも、まずは講師の今月のセミナースケジュールから。
【セミナー】
■会場セミナー
・1月24日(日)東京サンワード貿易NEW YEARセミナー
2016年の投資戦略を考える
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「小次郎講師の教える最適なユニットするとリスク管理」パンローリングより
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1、資金管理とは?
□さて、2回にわたり投資の極意を解説してきた。
■1回目が講師のキャッチフレーズ「予想はよそう!」2回目が「大数の法則で勝つ!」でしたね。
□予想をすることは百害あって一利なし。予想するという行為は相場が生き物であり、刻一刻と変化するという真理と矛盾する。
■「予想」ではなく「確率」で勝つんでしたね。
□トレードを「予想のゲーム」から「確率のビジネス」へと意識改革をすることが勝てるトレーダーになるための大きな一歩。
■そして確率のビジネスとして勝っていくための根拠となるのが大数の法則。
□相場という不確実な世界で、唯一絶対と言えるよりどころが大数の法則。「確率的に有利な状況で仕掛けていけば、大数の法則により最終的に勝てる」このことは数学的に証明されている。
■それは心強い。
□では確率のビジネスで勝っていくために必要なことは何か?これが「エッジのある局面を見抜くこと」そして「資金管理」だ。
■エッジのある局面とは確率的に有利な局面ですね。これが見抜けなければ、はなから大数の法則を利用出来ない。そして資金管理が大事なんですね?
□私は「予想はよそう!」と言い続けているが、いつまでたっても予想から離れられない投資家が多い。そういう人はチャート分析も予想のツールだと思っている。確率と私が言っている意味は買いにエッジがあるときでもいくらでも下がる。売りにエッジがあるときでもいくらでも上がる。この認識がなければ、いつか大きくやられてしまう。長く投資を続けるためには、そして最終的な勝ち組になるためには、資金管理こそ1番大事。
■資金管理は最近、よく聞くようになりましたが、リスク管理とどう違うんですか?
□資金管理とリスク管理は表裏一体。その中で資金管理とは投資用資金に応じて1回あたりどれくらい仕掛ければいいのか、最大でどれくらい仕掛けてもいいのかというマネーマネージメントであり、ポジションサイジングを言う。
■つまり100万円が投資用資金の人がドル円を取引するときに、一体何通貨取引をしたらいいのかということですね?
□そう。それが一回あたりの取引量。それに追加をしたり、複数銘柄を取引したりすることがある。そのとき最大でどこまで取引していいのか、など。
■余裕を持って取引しなければいけないということはいろいろなところで言われるようになりましたけどね。
□余裕を持って取引するなどという抽象的な言葉しか出てこないのが、日本の投資教育の遅れ。例えば日経225先物取引のミニの証拠金は現在72000円(2016年1月4日時点)。ということは72000円あれば、ミニが1枚取引出来る。
■ですね。
□ところで日経225は1日あたりどれくらい動く?
■そう言われても、毎日値動きは違いますから。
□平均的にどれくらい動くかということ。
■考えたこともありませんでした。
□2016年1月4日時点で1日平均299円と約300円動く。
■300円。意外と大きいですね。
□だね。日経225ミニを1枚72000円で買って、3日値下がりしたら、証拠金以上に損が出る。
■怖い。たった3日でですか?
□そう。ということで、証拠金のめいっぱいで取引をしている人はどこかで大損をしてしまう。一度そういう経験をすると怖くなり、その後はムサシ君の言うとおり余裕を持って取引をしようという気持ちになる。で、一番余裕のある状態が丸代金と言って、これはもう証拠金の取引ではなくなってしまうが、日経平均が19000円しているとしたら、それの100株分、つまり190万円で取引をする状態。
■190万で日経225ミニを1枚取引すればどんなに下がっても平気ですね。
□しかし、190万で1枚の取引では1000円上昇しても10万の利益にしかならない。
■なるほど、1000円上がって10万円は寂しいですね。
□つまり余裕があればいいってものではない。ひとつの例として、200万のお金があって日経225先物取引(ミニ)を取引するとき、めいっぱい買おうと思うと27枚買える。これではリスクが高すぎる。では200万で1枚だけの取引ではリスクは低いが儲からない。つまり、1枚から27枚の範囲で適切な取引数量を選択しなければいけない。
■ですね。
□実は投資においてはこれが一番大切なテーマ。投資金に対していくらの取引量をするのが適切なのか? これを失敗するとリスクを取り過ぎることにより一時的な逆方向で破産してしまう。そしてリスクを抑えすぎると、魅力のない投資となる。「適切なリスクを取る」ということが投資において一番大事なこと。それなのにその話がさまざまな投資セミナーの中でほとんどない。
■ファンダメンタル分析はこれからどの銘柄が上がるかという話ばかりですし、テクニカル分析はどこで買えば儲かるかという話ばかりですものね。
□投資に成功するために一番大切なことは、投資金に対してどれだけの取引をすることが適切かを知るということ。このことを肝に銘じよう。
2、リスク管理とは?
□まずはリスクということに関して正しい理解をしよう。日本人はリスクというものを正しく理解していないために、リスクを悪いものと思ってしまう。そしてリスクを避けようとしてしまう。だから、金融商品でハイリスクのものとローリスクのものがあれば、ローリスクのものを選び、ローリスクのものとリスクのないものとを比べたらリスクのないものを選んでしまう。その結果、預けてもちっとも増えない銀行預金とか、借金1000兆円を超え、一番心配な国債とかを選んでしまう。
■それではちっとも増えません。
□外人が金融商品を選ぶときも、もちろん、リスクがどれくらいあるかを調べる。それはリスクのないものを選ぶためではなく、自分の投資ニーズにあったリスクのある商品を選ぶため。つまり、自分の資産を増やそうと思うならリスクを取らなくては駄目だと言うことをよく知っている。
■先ほど講師の話された「適切なリスクを取る」ということですね。
□リスクとリターンは裏返し。リスクがあるからリターンがある。日本人はどこかにリスクがなくて、ハイリターンの商品があるのではないかと探している。その結果、「うまい話がありますよ。」と声をかけられて投資詐欺に引っかかる。
■アベノミクス以来、投資詐欺も増えているそうですね。
□凄く増えている。アベノミクスで「貯蓄から投資」などと言われて、投資には興味があるけど、損するは嫌という人たちが、うまい話にひっかかる。正しい投資知識があれば、ローリスクでハイリターンの商品はありえないとわかる。
■確かに。
□リスクとリターンは裏表。リターンを得たいならリスクを取るのは当たり前。ところが限度を超えてリスクを取ると大失敗する。投資の世界で1年で10倍にしましたとか、何年で100倍にしましたとか、いう話が飛び交い、それを実現した人がヒーローとなっている。
■いますいます。100万を何億に増やしたなんて話を良く聞きます。
□で、その手法を教えますなどという話が情報商材でよくある。
■ありますあります。
□そういった話が一番聞いてはいけない話。なぜなら、それは明らかにリスクの取り過ぎで、もし事実儲かっていたとしたら、それはたまたま運良くいい相場に恵まれて偶然儲かったというだけ。そんな幸運は続かないし、ましてや真似出来るはずがない。
■つまり、そんな手法を一般人が真似したら、あっという間に破産してしまうと。
□そういうこと。1年で10倍になります的な話を聞くと、それはもう詐欺に近いと思っていい。1年で10倍になるのなら、100万円を6年運用しただけで1兆円になるからね。
■6年で1兆円、9年で1000兆円ですか?日本の借金が全部返せますね。
□確かに投資の世界では運良く10倍になるということはある。しかし、それは大きくリスクを取って、たまたま運に恵まれたというだけ。決してまねしてはいけない手法とわかる。
■しかし、だからと言って銀行預金のように1年に0.1%というのでは魅力なさ過ぎですよね。
□ということでリスクは悪いものではない。「リスクはクスリ」と覚えよう。良薬は口に苦し。勝つためにはリスクを取らなければいけない。しかし、クスリには処方箋がある。限度を超えてクスリを飲み続けてたらどうなる?
■逆に身体を壊しちゃうでしょうね。
□だからこそ、適正リスクと言い続けている。
■なるほど。ところで、ではどうやって1回の取引量を決めるんですか?
3、適切な1回あたりの取引量とは?
□手順がある。
①自分の投資用資金を明確にし、その1%を計算する。A
②自分の取引する銘柄の平均的値動きを知る。B
③A÷Bが1回の取引量
■難しい。
□難しくないさ。たった3ステップだ。仮に投資用資金が1千万円の投資家だったとする。その1%は?
■10万ですね。
□さきほどの続きで日経225先物を取引するとする。日経225先物の平均的値動き(これをATRと呼ぶ)はいくらだった?
■現在およそ300円ですね。
□Aが10万円、Bが300円。とするとA÷Bは333となる。つまり333株。日経225ミニは100株単位だから3枚が適切取引量とわかる。
■ラージは?
□ラージは1000株単位だから取引出来ない。
■ショック。だって、ラージの証拠金は今現在72万ですよ。72万ということは1千万あれば13枚買えます。
□13枚買えるということと、何枚が適切かということは全然関係ない。この考え方がタートルズ流の資金管理。今現在も、もっとも進んだ資金管理の仕方だ。この話を詳しく知りたい方はこちらを。
「小次郎講師の教える最適なユニット数とリスク管理」
http://www.tradersshop.com/bin/showprod?c=9784775964774
■なるほど。
□テクニカル分析でさまざまな指標を解説し、買いシグナル・売りシグナルを教えているサイトや本を目にするが、資金管理と一体化しなくては勝ちにつながらない。どんなにエッジがあっても、常に逆方向があるということをしっかりと認識した上でエッジのある局面を見つけ出すこと。それが勝つために必要なこと。逆にいうとそれなしに勝つことは出来ない。
■わかりました。資金管理を極めます。
□そして、資金管理がマスター出来たところで、エッジのある局面を見極めるために移動平均線大循環分析が役立つ。次回をお楽しみに。
■次回こそ、大循環分析へ。
□もちろん。
■楽しみにしています。
□第2部第23回講義終了。
■起立、礼!
□本日の講義をマスターしたなら、単位を2単位差し上げよう。
本日の単位数2 累計単位数46
中級テクニシャンまで後54単位!
「小次郎講師の先物流儀」
http://f-blog.jp/kojiro/
「小次郎講師流タートルズ投資塾」
http://www.masters-tv.net/
【DVD】
http://money01.h8w.co.jp/lp/06/
【動画】小次郎講師のテクニカル分析講座
http://commodityonlinetv.com/basic-the-commodity/
【チャート】公式一目均衡表チャート
http://ichimoku-chart.com/
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