中国経済に対する疑心暗鬼は簡単に払しょくされるものではありません。むしろ、1980年代末の日本と重ね合わせる見方もあります。長期的な経済拡大に加えて、資産バブルも似ています。
日本は当時持ち合いによる実態とはかい離した株価がついていました。中国もまさに政府による架空の株価です。そのようなものが長続きしないことは、数々の歴史が証明しています。
世界経済における中国の影響度は大きくなっていますので、なかなか日本の相場も落ち着きません。なかなか、景気に関しては簡単に方向性が定まるものではありませんので、不安定な状況が続くのでしょう。
しかし、株式市場が急落を始めたころとはやや様相が変わり、初期段階では銘柄ごとの差が少なかったのですが、ここにきて、同じセクターでも銘柄ごとの株価の強弱に差がつき始めているように感じます。
もちろん、これはある程度景気減速を織り込んだうえでの、個々の企業の業績の強弱を織り込むという意味になります。その意味では景気動向に影響を受けにくい株の中から、業績が拡大トレンドに乗り始めた株をピックアップするのがポイントでしょう。
ただし、ここから先の好調が見込まれていても、これまでも長期的に業績が好調であった株は、やや手が出しにくい面があります。それはおそらくこれまでに株価が大きく上がっている可能性があるからです。もちろん、これまでも業績がいいのに株価が上がっていない銘柄があれば、それでもいいのですが、そういう株は滅多にないでしょう。
業績回復に加えて、バリュエーションも重要です。当面はPERでも10倍台の下の方であれば安心ではないでしょうか。
ディフェンシブ性、業績回復が始まって間がない、PERが低いなどで銘柄を絞り込んで行きます。今回はそのようにしてピックアップした中から最適な株として、加工食品卸売業の三菱食品(7451)に注目します。こちらがレポートになります。
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