日米首脳会談の行方は?今週のドル円相場(4/16週)

著者:山口哲也
投稿:2018/04/16 10:51

【先週のドル/円の値動きと今週の経済指標】

先週の米ドル/円は続伸。人民元切り下げや習近平主席の演説、また、シリア情勢などを材料に107円を挟んだ展開で推移。週末にかけて、シリア懸念への後退から107円台後半まで上昇。終値は、107.37。
米国市場の終了後、米英仏軍によるシリアへの軍事攻撃がおこなわれたが、シリア軍からの本格的な反撃はなく短期的に終了したことから、週明けの為替市場は、ややリスクオンの雰囲気でスタートしています。

今週は、17日から18日にかけフロリダで日米首脳会談が予定されており注目されます。
特に、今回は北朝鮮問題についての話し合いということですが、ここで為替動向や日米間のFTAなどを含む日米貿易についての議論がおこなわれる場合、円高に進む可能性があります。
その他、経済指標としては、16日の米3月小売売上高、17日の米3月住宅着工件数、米3月鉱工業生産、18日のベージュブックなどがありますが、18日に発表される本邦の3月貿易統計は丁度、安倍首相が訪米中ということもあり、注目しておきたいところです。

【米ドル/円(TFX)週足 チャート】

【米ドル/円(TFX)週足 チャート】
米ドル/円の週足チャートは、52週移動平均線、26週移動平均線がやや下向き、13週移動平均線が下向きとなっていますが、ストキャスティクスが上向きとなり、価格は107.10前後に位置する13週移動平均線を上回って推移してきているため、ここを維持できるかどうかに注目です。

【米ドル/円(TFX)日足 チャート】

【米ドル/円(TFX)日足 チャート】
一方、米ドル/円の日足チャートは、価格が基準線(106.21)と転換線(106.89)、雲の下限(107.10)を上回っており、遅行スパンも日々線を上回っているため、これらがサポートとして意識されやすいものと思われます。レジスタンスは先週の高値107.80前後。


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山口哲也
フジトミ証券株式会社 チーフ・テクニカルアナリスト
配信元: 達人の予想