まだ現時点では「レンジの範囲内での動き」…!?

著者:武市佳史
投稿:2018/04/04 11:26

◆前日とは対照的 - 買い戻し優勢

※ご注意:予想期間は4月5日と表示されていますが、本日(4月4日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


前日とは“対照的”な動きでした。
朝方こそ“株安の連鎖⇒リスク回避”が囃されましたが、やはり“日経平均下げ渋り”につれて“買い戻し優勢”へと転じました。
「日銀内部にて出口戦略を議論」との黒田日銀総裁発言にて105円後半へ押し戻される場面も見られましたが、“緩やかに”しかしながら“ほぼ一方通行的”に値を戻していきました。
NYダウ反発(389ドル高)/米10年債利回り上昇(2.73%⇒2.78%)に引っ張られる格好で、ドル円は106.656円まで上値を伸ばしています。

◆リスク回避は緩和も、リスク選好も時期尚早…?

このため本日は“株高の連鎖⇒リスク選好”が囃されやすいと考えられるところです。
しかしながら“懸念が払拭”されたわけではないだけに、「ここからの上値は重い」と考えるのが自然ともいえます。
事実“106.70~107.00円”に展開するドル売りオーダーは、かなりの厚みを携えています。
さらに反発したとはいえども、NYダウにしても“フェイスブック(個人情報不正流用問題)/テスラ(リコール問題)/アマゾン(トランプ大統領のツイッター口撃)”等、不透明要素も盛りだくさん…。

「リスク回避一辺倒には懐疑的」という筆者にしても、「リスク選好への傾斜も時期尚早」と考えます。
つまり「押し目買い」とは見るものの、「あまり高いところはついていきたくない」…?
上を下へと揺れ動いてこそいますが、「まだレンジの範囲内」と考えつつ、マーケットと向き合いたいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:107.369(日足・一目均衡表先行スパン下限)
上値4:107.282(3/13高値、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:107.103(50日移動平均線)
上値2:107.010(3/28高値、大台)
上値1:106.930(3/29高値、ピボット1stレジスタンス)
前営業日終値:106.609
下値1:106.275(4/2~4/3の38.2%押し)
下値2:106.157(4/2~4/3の50%押し、20日移動平均線)
下値3:106.040(4/2~4/3の61.8%押し、日足・一目均衡表基準線、ピボット1stサポート、大台)
下値4:105.821(日足・一目均衡表転換線)
下値5:105.659(4/2-3安値)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔一週間の為替市場を分析!マーケット・チェックWebセミナー〕にて公開中。

11:39 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想