オハラの１８年１０月期は営業利益５％増を見込む

　オハラ<5218.T>は１４日取引終了後、１８年１０月期の連結業績予想を発表しており、売上高２５４億円（前期比３．１％増）、営業利益１８億円（同４．９％増）、最終利益１６億円（同５．７％増）を見込む。

　引き続き半導体露光装置向け高均質ガラスやＦＰＤ露光装置向け極低膨張ガラスセラミックス、光通信関連機器用ガラス素材などの販売増加を見込むほか、宇宙関連産業も拡大する見通し。また、高輝度・高精細プロジェクター、車載センシングカメラなどのハイエンド光学機器向けの新製品をタイムリーに開発することで光事業の拡販を図るとしている。

　なお、１７年１０月期決算は、売上高２４６億２８００万円（前の期比１５．５％増）、営業利益１７億１５００万円（同１１．９倍）、最終利益１５億１３００万円の黒字（同３億７２００万円の赤字）だった。

　同時に中期経営計画を策定し、２０年１０月期に売上高３００億円以上、営業利益２４億円以上を目指すとした。エレクトロニクス事業で、耐衝撃・高硬度クリアガラスセラミックス「ナノセラム」やリチウムイオン伝導性ガラスセラミックス「ＬＩＣＧＣ」の育成を図るほか、光事業でガラスモールドレンズ・レンズ加工品の拡販や高付加価値製品へのシフトを図る方針だ。

　さらに同社は、「ＬＩＣＧＣ粉末剤」を車載用リチウムイオン電池の正極に添加することで、充電時間を短縮することを確認したとあわせて発表した。高電流時に正極の充電時間を２０％短縮、出力特性が２１％向上することを確認したとしており、正極の特性改良に寄与するリチウムイオン電池向けガラスセラミックス材料として、早期採用に向けて今後も開発を進めるとしている。

出所：株経ONLINE（株式会社みんかぶ）