“些細”でも跳び出せば…!?

著者:武市佳史
投稿:2017/11/07 11:04

◆上値トライ⇒突破も、失速…

※ご注意:予想期間は11月8日と表示されていますが、本日(11月7日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


「現行の強力な金融緩和策を継続する」との黒田日銀総裁の意向は、ドル円を上値トライへと誘いました。
114.50円超のストップロスオーダーを巻き込みながら、ドル円は東京タイム序盤に114.733円へと上値を伸ばしました。
ただそこからの“一押し”はなく、日経平均伸び悩みにつれて、次第に上値を削っていきました。
そして“米税制改革&米金融政策運営を巡る不透明感”が蒸し返されたNYタイム終盤には、113.695円まで値を落として昨日の取引を終えています。

◆ただ“目立った材料”“過熱感”は見られず - “一旦の達成感”のみ…?

それでも“目立った材料”があったわけではなく、“過熱感”が台頭しているわけでもありません。
強いてあげれば“(114円半ばを超えたことによる)一旦の達成感”程度であり、これが“絶好の利益確定売り”と捉えられたのみと考えるのが自然です。
大きく崩れる展開は期待薄と考えます。

◆“動きづらい”面があるのは事実だが…?

トランプ大統領・アジア歴訪の中、“動きづらい”面があるのは事実ですが、昨日も記したように“マーケット環境は整いつつ”あります。
そして押し戻されたことで“長い上髭”を描いた昨日ですが、一方で壁とされてきた114円半ばは“すでに突破済”…。

あとは材料難の中、“些細”なポジティブ要因さえ跳び出せば…?
“動きづらい”を基本としながらも、押し目買い継続。
現在の113円後半は、丁寧に買い拾っておきたいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:114.493(旧高値抵抗ライン《7/11高値水準》、11/6高値後の76.4%戻し)
上値4:114.336(11/6高値後の61.8%戻し、ピボット1stレジスタンス)
上値3:114.214(11/6高値後の50%戻し)
上値2:114.000(大台)
上値1:113.846(日足・一目均衡表転換線)
前営業日終値:113.707
下値1:113.542(11/2安値、10/16~11/6の38.2%押し)
下値2:113.276(20日移動平均線、ピボット1stサポート)
下値3:113.191(10/16~11/6の50%押し、日足・一目均衡表基準線)
下値4:112.960(10/31安値、大台、ピボット2ndサポート)
下値5:112.827(10/16~11/6の61.8%押し)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

11:19 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想