ドル円:押し目買いと114円ミドル越での逆指し買いの両面で対応  トレードタイム

著者:平野朋之
投稿:2017/11/06 11:50

シカゴIMMのポジションに注意をしながらの売買

■今週の目玉となるのは、トランプ大統領によるアジア歴訪がメインになると思います。特に、北朝鮮に対する圧力、軍事的オプションに対する発言を含め、やや警戒感は増幅するとみています。また、そのトランプ大統領の動きを横目に北朝鮮の動きにも注目したいです。

そんな地政学リスクがある中で、高騰続ける株式にもブレーキがかかる可能性もありそうです。



■30年ぶりの税制大改革によって、国際的な税率引き下げ競争が激化する可能性があることから、これまでの「米株高=日本株高」といった方程式も崩れる恐れもあるとみています。
これまでは、米株高が世界的な株高の材料になっていました。

しかし、今後は、この急低下する税率を横目に、日本を含めた先進国もこの対応策に迫られることに・・更に米国で稼ぎ出した資金を持ち出す際の大幅な課税もありえるだけに、日本国内の企業業績にも悪影響が予想されます。

結果的には、米国第一主義がこの大幅減税改革によって、世界的な貿易構造も変化する可能性と為替ヘッジも今まで以上に必要になるのではないかとみています。


これは、今週限定の材料ではないので、年末から来年にかけて警戒する材料になるので、頭の片隅に残しておきたいです。




■ドル円に関しては・・・、

シカゴIMM日本円に関しても、先週同様、大口投機玉はネットで11万8,869枚に売り越しで更に拡大しています。
投機筋の円売りすぎに注意が必要な水準です。

しかし、目先のテクニカル面では、週足、日足共に中期上昇トレンドを継続中で、押し目買い優勢で回転を効かすようなイメージでみています。

目途は、日足チャートでは、今年5月と7月の114円ミドルが抵抗になりそうで、この水準では利食い売りも出てきそうなレベルです。

但し、終値ベースで114円60銭を超えた場合は、節目の115円がターゲットとなるため、予め逆指値での買いも優勢になりそでうす。

もちろん、押し目いも優勢でその場合は、113円後半の水準で、段階的にポジションを分散する考えです。
平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想