“ドル売り材料目白押し”だが、“売られ過ぎ”も随所に…!?

著者:武市佳史
投稿:2017/08/01 11:22

◆トランプ政権の先行き警戒感再燃 - ドル全面安

※ご注意:予想期間は8月2日と表示されていますが、本日(8月1日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


週初序盤こそ「北朝鮮ミサイル発射」を背景にした“リスク回避姿勢”は尾を引きましたが、それはすぐに巻き戻されていきました。
「北朝鮮絡みのリスク回避姿勢は短命」を地で往く動きだったといえますが、ただNYタイムには別の要因がドル円を押し下げました。
「スカラムチ米広報部長の解任」との報が伝わったからです。

7月に就任したばかりである同氏の“わずか10日の解任”は、トランプ政権の先行き警戒感へとつながりました。
ドル全面安の様相を見せ、ユーロドルが1.18ドル半ばへと駆け上る中、ドル円は110.20円水準へとさらに下値を拡大しました。

◆“さらなる下値追い”を懸念せずにはおれないが…?

懸念した“三役逆転”が成立した格好となるだけに、上方向を見る筆者としても“さらなる下値追い”を懸念せずにはおれなくなりつつあります。
しかし“ドル売り材料目白押し”であるにもかかわらず、ドル円下落が“ジワリジワリ”としているのも事実です。
そして“ドルインデックス(主要通貨に対する総合的なドルの価値を指数化したもの)”を見る限りは、ドルは“全体的に売られ過ぎ”を示唆する点が随所に見られ始めています。

目先は“もう一段の下値試し”が優勢と考えますが、“継続的なドル売りは期待薄”も継続と見て臨みたいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:111.197(7/26~7/31の50%戻し、ピボットハイブレイクアウト)
上値4:110.965(7/26~7/31の38.2%戻し、大台、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:110.769(7/31高値、日足・一目均衡表先行スパン下限)
上値2:110.610(ピボット1stレジスタンス)
上値1:110.441(50週移動平均線)
前営業日終値:110.252
下値1:110.134(6/4~7/11の76.4%戻し)
下値2:110.000(大台、ピボット1stサポート)
下値3:109.855(ピボット2ndサポート)
下値4:109.498(ピボットローブレイクアウト)
下値5:109.273(6/15安値)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

11:41 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想