神経質な動きの日経平均よりも、TOPIXの堅調さが相場展開を示している

著者:市原義明
投稿:2017/07/05 18:57

◆出遅れ大型株物色に支えられて、TOPIXは年初来高値にトライか?

6日の日経平均は、出遅れ大型株物色に支えられて続伸の想定です。

5日の日経平均は、北朝鮮リスクがくすぶり、1ドル=113円を割り込む円高に連動して2万円台を割り込む場面がありましたが、後場に入ってから切り返す展開でした。

前場の下落で日経平均は25日線と2万円台を割り込んだものの、終値では25日線と2万円台を保ちました。

ただし、日経平均のチャートを見ると2万円や25日線を挟んだ神経質な展開だったのですが、TOPIXは前場の下落でも25日線がサポートになって下値切り上げを保っていました。

日経平均が2万円や25日線を割れると弱気スタンスになりそうなのですが、TOPIXの動きは相場の底堅さを示していると考えられます。

日経平均とTOPIXで傾向が違うのは、金融や自動車、鉄鋼などの出遅れていた大型株がしっかりしているためでしょう。

ソフトバンクや東京エレクトロンを見ている投資家は弱気、トヨタや三菱UFJを見ている投資家は強気と置き換えてもよいかもしれません。

今日のTOPIXの終値は1618.63ポイント、6月29日につけた年初来高値が1627.54ポイントまであと9ポイント弱なので、明日の相場で今日と同じくらいの上昇をすれば年初来高値更新になります。

また、夕刻のドル円相場は、1ドル=113円台中盤までドル高、円安が進んでいます。日経平均が円安に連動して上がるというよりは、出遅れの輸出関連株の買い手がかりになりそうなので、TOPIXが年初来高値にトライする想定です。

TOPIXを押し上げる出遅れ大型株の上昇に支えられる格好で、日経平均も続伸の想定です。

市原義明
株式会社ストックゲート 執行役員兼営業部長
配信元: 達人の予想