1年1ヶ月連続の月初高スタートか?7月相場に向けた立ち回り

著者:市原義明
投稿:2017/07/02 14:56

◆25日線サポート後に高値更新できないと傾向が崩れてしまう

週明け3日の日経平均は、反発の想定です。

週末(30日)の米国株式市場は、NYダウが反発、ナスダック指数が小幅続落で高安まちまちでした。

ハイテクやバイオに利益確定売りが続きましたが、キャタピラーなどの資本財がしっかりの展開でした。また、スポーツ用品大手ナイキが好決算を手がかりに大幅上昇となってNYダウを押し上げました。

ただし、週末、月末、半期末が重なる日だったため、ポジション調整が中心になったのだと思われます。

一方、ユーロ高、ドル安基調ではありましたが、対円は円安基調が続き、1ドル=112.44円程度で終わりました。

週末の海外市場を織り込んだシカゴ日経先物は+45円の20065円で小幅反発でしたから、週明けはいったん反発して始まりそうです。

月替わりの日経平均のプラスが昨年7月から1年続いているため、1年1ヶ月連続で月替わり上昇に期待できるのではないかと思われます。

ただし、月替わりがプラスでも、その後に続伸基調で高値を更新できないと、5月からの上昇傾向に変化が出てしまうので注意が必要です。

上昇継続か調整入りのポイントは25日線になりそうです。日経平均は5月中旬に75日線と25日線がゴールデンクロスを達成して昨年来高値を更新していますが、この間の調整は25日線がサポートしているためです。

5月以降の日経平均の流れを整理しますと、以下のようになっています。

5月11日 19961円 終値ベースの高値更新

5月19日 25日線と75日線がGC

5月31日 19650円 25日線タッチで下げ止まり

6月 2日 20177円 終値ベースの高値更新

6月15日 19831円 25日線タッチで下げ止まり

6月20日 20230円 終値ベースの高値更新

6月30日 20033円 25日線タッチで下げ止まり?


簡単にいうと、『高値更新⇒25日線まで調整⇒高値更新』のオーソドックスなリズムで上昇トレンドの傾向を保っているので、次の上昇で高値を更新しないと傾向が変わってしまうと考えられます。

一方、上昇トレンドは高値と安値を切り上げることなので、先週末の安値を割り込んでしまうと安値を切り下げてしまいます。

また、25日線が2万円台に乗せてきたので、高値を更新できずに2万円を割れると25日線割れも重なって、高値、安値の切り上げ型ではなくなってしまいます。

ただし、25日線を割り込んだからといって、すぐに下降トレンドに変化するかはわかりません。PER14倍水準が19600円に位置しているので、下降トレンドになるというよりは、19500円から20000円程度の往来相場に変化する想定の方がしっくりきます。

大きな調整になるとすれば米国株の急落が警戒されるのですが、PERの水準を考えると逆張りのチャンスになる可能性もあります。

少し先ですが、7月は下旬から決算が始まりますし、決算発表が一巡すると8月のお盆休みが重なって閑散相場になりやすいので、基本的には短期売買を中心にして、全体の様子を見ながら立ち回った方がよいのだと思います。
市原義明
株式会社ストックゲート 執行役員兼営業部長
配信元: 達人の予想