<話題の焦点>=成長続くネット広告市場は有望株の宝庫

配信元:みんかぶ
著者:MINKABU PRESS
投稿:2017/06/01 12:10
 好調な業績推移を背景に、国内の企業が広告にかける費用も上昇傾向にある。電通調べによると2016年の広告費は1.9%増の6兆2900億円と5年連続で前年比プラスを確保、とりわけインターネット広告費は13%増と2ケタの伸長をみせ、1兆3100億円に達している。部数減少が響き新聞広告費や雑誌広告費が落ち込むほか、テレビ広告も往時の勢いを失っている。一方で、スマートフォンの普及加速に伴い、ネット広告のマーケット規模は急速な伸びを示している。

 今後もネット広告、とりわけスマホ広告の市場は拡大一途となることが予想されているが、その内訳も時代の流れを映して変化が出ている。アフィリエイト広告を含め“非運用型広告”の伸び鈍化が目立つのに対し、閲覧者の属性や行動履歴を分析して最適化された(効果的な)広告が表示される“運用型広告”の伸びが著しい。16年は19%近い伸びをみせたが、この傾向は今後も続きそうだ。

 運用型広告は費用対効果を考慮した場合、クライアントにとって非常に魅力的である。クライアントは、入札条件を入札専用のデマンド・サイド・プラットフォーム(DSP)に設定すれば、広告枠の入札に参加ができる。単純な広告枠単位での配信とは異なり、ターゲット設定により興味・関心を持っているユーザーに効率的に広告を配信することが可能となる。こうした技術はアドテクノロジーとして急速に進化を遂げつつ普及が加速しており、ネット広告分野にビジネス展開する企業群にも商機が広がっていくことになる。

 関連銘柄として、バリューコマース<2491.T>はアフィリエイト広告でトップクラスの実力を持っており、開発投資が先行した新サービスの収益貢献で17年12月期は営業利益段階で2割近い増益が見込まれている。また、アドテクノロジーに強みを持つVOYAGE GROUP<3688.T>も要注目で、スマホ向け動画広告の牽引で17年9月期は増益転換する見通しだ。

 ネット広告を祖業とするサイバーエージェント<4751.T>は「AbemaTV」育成期間中で足もとは先行投資負担が重いものの、近い将来に広告媒体として開花する可能性が意識されている。足もとのネット広告事業は動画広告などの貢献で好調であり、株価は短期的な調整を挟みつつ、今後も上場来高値圏を進む展開が想定される。

 このほか、フリークアウト・ホールディングス<6094.T>カヤック<3904.T>D.A.コンソーシアムホールディングス<6534.T>ベクトル<6058.T>、オプトホールディング<2389.T>など有望株の宝庫で合わせてマークしておきたい。

出所:株経ONLINE(株式会社みんかぶ)
配信元: みんかぶ

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