日米首脳会談目前で様子見か?騰落レシオは今年最低水準になってきた

著者:市原義明
投稿:2017/02/09 18:51

◆イベント通過が底入れ感につながるか?

10日(金)の日経平均は、日米首脳会談前で小動きの想定です。

9日(木)は円高がやや重石になって反落になりました。反落といっても方向感は乏しく、前日に上昇した分だけ押し返される下落でした。

明日は日米首脳会談を控えて買いが手控えられそうですが、反対にイベント前で売り方も買い戻すと考えられるため、横ばいの範囲ではないかと考えられます。

ただし、今週は月曜日から前日比プラスとマイナスを繰り返す一進一退の展開なので、今日下がった反動で明日は小幅に反発するのではないかと思われます。

一方、今日の東証1部の騰落レシオは87.97%で今年の最低水準になってきました。

昨年の年初の暴落局面では騰落レシオが50%台の歴史的な低水準になりましたが、年半ばの往来局面では、80%台が安値圏になった経緯があります。

現在の日経平均は横ばいの傾向がありますし、決算を通過して1株あたりの利益が増加したことを考えると、騰落レシオの80%台は安値圏を示し始めているのだと思われます。

テクニカル的に安値圏を示し始めたので、日米首脳会談の通過で投資家の警戒感が和らいで、反転のきっかけになって欲しいところです。

ただし、騰落レシオが低下しているのは、それだけ相場が弱い裏返しでもあります。相場が弱いときに悪いきっかけが出てしまうと、値幅が大きい下落になりかねません。

値幅を伴った下落で底入れするか、安値圏を日柄で通過して反転ムードが高まるか、まだまだ読めない状況ですから、日米首脳会談の通過を待つしかなさそうです。

市原義明
株式会社ストックゲート 執行役員兼営業部長
配信元: 達人の予想