為替に連動している日経平均ではなく、主力企業の動きに注目すると・・・

著者:市原義明
投稿:2017/01/19 18:45

◆決算発表シーズンのトップバッター3社に注目

20日(金)の日経平均は、トランプ大統領就任と週末を控えて横ばいを想定します。

19日(木)の日経平均は、イエレンFRB議長の発言を受けて1ドル=114円台後半まで円安が進み、続伸で19000円台を回復しました。

今日は横ばいの想定だったのですが、これほど円安が進むのは想定外でした。

ただし、東証1部の売買代金が前日からそれほど増えませんでしたし、トヨタの3倍程度の売買代金になった東芝の大商いを考慮すると売買代金は増えなかったと考えられるため、積極的に買われたのではなさそうです。

また、円安を受けて買い先行したあとは方向感のない横ばいでしたから、明日のトランプ大統領の就任式を前に手控える動きがあったのだと思われます。

しかしながら、日経平均は1月10日に5日線を割り込んで以来、終値で5日線を上回ったので調整一巡感につながったと考えられます。

明日の日経平均も為替次第になりそうですが、トランプ大統領就任式と週末を控えていますから横ばいの想定です。

一方、明日の引け後に東京製鐵の決算発表を控えています。3月企業の決算発表シーズンの幕開けは、東京製鐵、安川電機、日本電産の3社がトップバッターとして有名です。

この3社のチャートを見ると、日経平均の動きとはまったく違うことに気がつきます。

安川電機は上場来高値を更新していますし、東京製鐵、日本電産ともに昨年来高値を更新し、2015年の高値水準まであと少しに迫っています。

簡単にいいますと、3社ともに日経平均が2万円以上だったときの株価水準を回復しているのです。そして3社に共通するのは、世界景気に敏感な大型株だということです。

日経平均はドル円に連動して調整含みですが、これらの銘柄が決算を通過しても上昇トレンドを保つようであれば、企業業績の先行き期待を背景にした日経平均の2万円奪回シナリオが浮上してくるのではないかと考えています。
市原義明
株式会社ストックゲート 執行役員兼営業部長
配信元: 達人の予想