トランプ候補勝利で円高・・・・・

著者:柳澤浩
投稿:2016/11/09 16:45

現在は材料出尽くし等で反発中・・・・・

昨日の海外市場では、ハト派のエヴァンス・シカゴ連銀総裁が「データ順調なら、12月利上げは直ぐそこに」と述べた事や、米大統領選で激戦州とされるフロリダ州の世論調査で、クリントン候補がリードと伝えられた事でドルが上昇。ドル円は105.20円付近まで上げ幅を拡大しました。

本日の東京時間にも、クリントン候補勝利への期待からドルが買われ、105.45円まで上げ幅を拡大する動きとなりました。しかし、開票が進むに連れ、トランプ候補の優勢が鮮明となり、激戦州の多くでも、途中経過でトランプ候補リードが伝えられると、ドル円は急落を開始。フロリダ州をトランプ候補が制すると、ドル円は101.20円付近まで下げ幅を拡大しました。

そんな中、浅川財務官が円高をけん制する発言を行い、財務省、金融庁、日銀が緊急会合を開く事となりました。これを受けて、ドル円は反発に転じ、トランプ候補の勝利がほぼ確実となって、材料出尽くしの動きも加わると、一時、102円台後半まで値を戻す展開となりました。

大統領選に加え、上下両院議会選挙でも、共和党が過半数を制しました。この為、今夜の海外時間には、トランプ勝利によるサプライズから急落している、米国株式先物がどの程度値を戻すかが相場の流れを左右しそうです。株価の下げ渋りが鮮明となれば、ドル円ももう少し上昇する可能性があり、103円台前半までは反発するものと思われます。
柳澤浩
(株)FXプライム byGMOチーフアナリスト
配信元: 達人の予想