コモディティ市場へ資金が集まる中でドルの押し目はどこまであるのか? トレードタイム

著者:平野朋之
投稿:2016/10/20 11:23

■ゴールドの200日移動平均線に注目

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■昨日は、今月末に行われる日銀決定会合で追加緩和に対する見送り報道や強弱まちまちな経済指標が背景となり一時、103円台まで売られました。
しかしその後はベージュブックによる経済見通しから幾分戻してNYクローズを迎えました。

本日は、米大統領選挙のテレビ討論会やECB定例理事会がメイン材料となります。
特に、ユーロが英離脱問題で燻る中、来年3月に終了するQE(量的緩和)の行方が最大の焦点となります。一部の報道ではテーパリングをドラギ総裁が考えているとの見方もあるので注視したいです。


■一方、コモディティ市場の原油やゴールドにも上昇機運が高まってきています。
原油においては1年3か月ぶりの高値水準になり、ゴールドにおいては戻り優勢も展開となっています。

注目は、ゴールドのチャートです。

昨日の高値はちょうど200日移動平均線(1271ドル)で抵抗となっています。
本日もこの平均線を引値ベースで上回れるかに注目したいです。もし、この抵抗を超えるようであれば、目先、最大の抵抗とされる1300ドルまでも視野に入りそうです。その意味でもECB理事会での行方が最重要であるとみています。


■また、ドル円の中期トレンドは上昇に転じていますが、目先は「押し」が入ってもおかしくない展開です。
昨日の下落で9月27日安値(100.07円)と10月13日高値(104.62円)に対するフィボナッチでみると、23.6%の押しは入り、その次の38.2%(20日現在:102.87円)の押目ポイントを探ることも考慮した方が良いでしょう。

下記は、フィボナッチでの押目ポイントとなります。

日足ベース
・38.2%…102.87円
・50.0%…102.33円
・61.8%…101.80円
平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想