調整目立つも、下放れた印象なし…!?

著者:武市佳史
投稿:2016/10/20 10:22

◆値位置切り下げも、下値は支えられる…

※ご注意:予想期間は10月21日と表示されていますが、本日(10月20日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。


ポジション調整は継続、欧州タイム序盤の仕掛け的な動きもあって、ドル円は103円前半へと値を切り下げました。
しかしここからがしぶとく、NYダウの続伸、米在庫減を好感した原油の52ドルに迫る動き等を背景に下値は支えられました。

◆雲に潜り込んだ格好だが…?

日足・一目均衡表先行スパンの雲に潜り込んだ格好ですが、下放れた印象はありません。
逆にリスク選好ムードがさらに台頭してきているようにも感じられる中で、下に押した格好となります。
少なくとも下方向に押し込んでいく勢いは見られておらず、“あくまでもポジション調整の範囲内”と考えるのが妥当と考えます。

◆ユーロ主導の急変動は想定しづらく、しかしドル買い圧力は残る…!?

もちろん本日は“2つのイベント(米大統領選テレビ討論会/ECB理事会)”を抱えていますので、ここで大きく動意づく可能性は否定できません。
しかし昨日も記したように、前者は「目立った失点さえなければクリントン優勢」と見られます。
また後者は「基本的に現状維持」が見込まれる中、「資産購入プログラムの対象資産の変更等は先送り」される可能性が高いと考えています。
つまりこの見方が正しいとすれば、「ユーロ主導の急変動が想定しづらい中、ドル買い圧力は残る」ということになります。

潜り込んだ“日足・一目均衡表先行スパンの雲”から再び押し出されると、テクニカル的には“ドル買い/円売りシグナルが再点灯”、しかも“前回よりも強力”となる可能性を秘めています。
調整色が目立ちますが、下放れた印象がない以上、引き続き“押し目買い”で臨みたいところです。

◆ドル円 抵抗・支持ライン

上値5:104.364(10/17高値、ピボット2ndレジスタンス)
上値4:104.188(10/18高値)
上値3:104.000(大台、10/19高値、10/13~10/19の61.8%戻し)
上値2:103.887(10/13~10/19の50%戻し、ピボット1stレジスタンス)
上値1:103.712(10/13~10/19の38.2%戻し)
前営業日終値:103.420
下値1:103.146(10/19安値)
下値2:103.055(100日移動平均線、ピボット1stサポート、大台)
下値3:102.795(10/10安値、20週移動平均線)
下値4:102.656(10/5安値、20/75日移動平均線、ピボット2ndサポート)
下値5:102.350(9/27~10/13の50%押し、日足・一目均衡表基準線)

※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。

10:56 ドル円 抵抗・支持ライン追加
武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想