戻り売り有利もFOMCを前に下値も限定的
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■昨日は、特に注目する経済指標がない中、ブレイナード米連邦準備制度理事会(FRB)理事は講演で、ハト派とみられる発言を手掛かりに大きく動きました・・・。
この影響で米国における早期利上げ観測は後退し、ドル売りが優勢となっています。
ここ最近はFRB高官による発言で一喜一憂する場面が多いですが、昨今の経済情勢を見れば、タカ派が勧めるインフレ予防的な利上げを行う場面ではなく、むしろ昨日のブレイナード理事の発言が正攻法ではないかとみています。
■つまり、早期利上げではなく、以前からイエレン議長が勧める超スロースタンスの利上げを行うことが、今の不透明な世界情勢及び金融情勢の混乱が避けられるとみています。
その意味では、9月利上げに対する可能性はかなり少なく、むしろ12月に行えれば出来過ぎるほどの米国経済という評価でみています。
一方、昨日の動きの中で20%以上急落している銘柄があります。
それは、「VIX指数(恐怖指数)」です。
9・11追悼式典にて次期大統領候補のクリントン氏の途中退席における健康問題を背景に大統領選が混乱するのではとの思惑から恐怖指数が買い先行でスタートしました。
しかし、数時間後には報道陣に姿をみせたことで、一旦混乱は幕引きしたので急落するといった状況です。
■以前にもクリントン氏に対する健康状態は問題視され、今月26日のテレビ討論でもこの健康問題をトランプ氏が徹底的に攻撃していました。
もし、クリントン氏の健康状態で懸念が高まった場合、混乱からリスク回避に走る可能性もあるので注意はしておきたいです。
そうなれば、年内の米国追加利上げも見送りとなり、今年初めの「負の連鎖=株安・原油安・円買い」を想定しなければならなくなります。
■本日は、昨日のNY株価の大幅反発にも関わらず、ドル円は重い展開なのでやはり「基本スタンス売り」をイメージしています。
しかし、FOMC前なので、大幅な下落はイメージしていないので目標を決めておきたいと思います。以下は、目標価格です。
目標価格
・第一目標…水平線(8月22日高値 100.90円)
・第二目標…日足ベースボリンジャーバンド-1σ(100.47円)