~ 小野山功が見通す「来週の株価材料」 ~
★【日銀買いで凪(なぎ)相場】主力株が買えないのであれば、新興株だ!
日銀による株価指数連動型上場投信(ETF)の大量取得が支えになり、大きく下がらない凪(なぎ)相場が続いています。
ザラ場中に日経平均は100円を超えて下落する場面こそありますが、引けにかけては下げ渋る動きが見られており、8月26日以降、日経平均の下げ幅は100円未満にとどまっています。
今週7日(水)は、外国為替市場で円が1ドル101円台前半まで円高・ドル安が進行しました。前日から一時2円以上円高に振れたにもかかわらず、この日も日経平均の下げ幅は100円未満と小幅でした。
日銀が大規模なETF買入れを始める前であれば、1円円高になった際に、日経平均は200ほど下げるのが普通でした。7日であれば、400円超下落しても全く不思議ではなかったわけです。
■日銀買いで国内の株式需給は良好
米サプライマネジメント(ISM)協会が6日に発表した非製造業景況感指数が51.4と、6年半ぶちの低水準に落ち込んだことが材料視され、米国の利上げ観測が後退。急速な円高が進行しました。
7日の東京市場では、ザラ場こそ下げ幅を175円に広げたものの、14時ごとから徐々に下げ渋り、終値は69円安と1時間で100円ほど値を戻しました。
この日は案の定、日銀がETFの買い入れが実施されました。買い入れ額は8月実施分(707億円)から26億円増の733億円へと拡大しています。
日銀買いで国内の株式需給は良好です。また、海外市場も欧米を中心に好調を維持していることから、「そろそろ買いに動こう」と考える投資家も増えているようです。
■ジャスダックは10日続伸
今週とりわけ堅調だったのが新興市場です。7日までに東証マザーズ指数は8日続伸と今年最長の続伸記録を更新したほか、日経ジャスダック平均に至っては9月9日まで10日続伸しています。
先週、(9501)東電株が上昇し、個人投資家のセンチメント改善につながりそうだとお伝えしましたが、同社株の上昇が相場反転のサインとなり、新興市場を取り巻く情勢は改善しつつあるようです。
ただ、商いは依然低水準で、メジャーSQの算出があった9日も、東証1部の売買代金は2.16兆円ほどに留まりました。
8月は夏枯れで閑散。9月に入っても雇用統計、SQ控え閑散。といつまでたっても、「よし、今が買いだ!」という雰囲気にはなりにくいのが相場の常。
9月20~21日の日銀・金融政策決定会合、同21日~22日の米FOMCを控えており、様子見姿勢はますます強まる事でしょう。
重要イベントを控えて主力株が買えないのであれば、外部環境の影響を受けにくい内需、新興株だ!と新興市場は引き続き堅調に推移する可能性があるのではないでしょうか。
小野山 功
日銀による株価指数連動型上場投信(ETF)の大量取得が支えになり、大きく下がらない凪(なぎ)相場が続いています。
ザラ場中に日経平均は100円を超えて下落する場面こそありますが、引けにかけては下げ渋る動きが見られており、8月26日以降、日経平均の下げ幅は100円未満にとどまっています。
今週7日(水)は、外国為替市場で円が1ドル101円台前半まで円高・ドル安が進行しました。前日から一時2円以上円高に振れたにもかかわらず、この日も日経平均の下げ幅は100円未満と小幅でした。
日銀が大規模なETF買入れを始める前であれば、1円円高になった際に、日経平均は200ほど下げるのが普通でした。7日であれば、400円超下落しても全く不思議ではなかったわけです。
■日銀買いで国内の株式需給は良好
米サプライマネジメント(ISM)協会が6日に発表した非製造業景況感指数が51.4と、6年半ぶちの低水準に落ち込んだことが材料視され、米国の利上げ観測が後退。急速な円高が進行しました。
7日の東京市場では、ザラ場こそ下げ幅を175円に広げたものの、14時ごとから徐々に下げ渋り、終値は69円安と1時間で100円ほど値を戻しました。
この日は案の定、日銀がETFの買い入れが実施されました。買い入れ額は8月実施分(707億円)から26億円増の733億円へと拡大しています。
日銀買いで国内の株式需給は良好です。また、海外市場も欧米を中心に好調を維持していることから、「そろそろ買いに動こう」と考える投資家も増えているようです。
■ジャスダックは10日続伸
今週とりわけ堅調だったのが新興市場です。7日までに東証マザーズ指数は8日続伸と今年最長の続伸記録を更新したほか、日経ジャスダック平均に至っては9月9日まで10日続伸しています。
先週、(9501)東電株が上昇し、個人投資家のセンチメント改善につながりそうだとお伝えしましたが、同社株の上昇が相場反転のサインとなり、新興市場を取り巻く情勢は改善しつつあるようです。
ただ、商いは依然低水準で、メジャーSQの算出があった9日も、東証1部の売買代金は2.16兆円ほどに留まりました。
8月は夏枯れで閑散。9月に入っても雇用統計、SQ控え閑散。といつまでたっても、「よし、今が買いだ!」という雰囲気にはなりにくいのが相場の常。
9月20~21日の日銀・金融政策決定会合、同21日~22日の米FOMCを控えており、様子見姿勢はますます強まる事でしょう。
重要イベントを控えて主力株が買えないのであれば、外部環境の影響を受けにくい内需、新興株だ!と新興市場は引き続き堅調に推移する可能性があるのではないでしょうか。
小野山 功