週末のドル調整売りに注意、ただポジティブ材料が飛び出す可能性も…!?
◆原油反発⇒米利回り上昇の連鎖 - 102円台回復
※ご注意:予想期間は9月10日と表示されていますが、本日(9月9日)の東京・欧州・NY市場の値動きを想定した記述となります。
ECB理事会は“現状維持”となり、「当面、追加緩和は必要ない」とのドラギECB総裁発言はユーロ買い⇒ドル売りを促しました。
しかしその動きはそれほど大きくは拡大せず、逆に予想以上に減少していた全米週間石油在庫発表後には“原油反発⇒米10年債利回り急上昇(債券価格は下落)⇒ドル買い”が優勢となりました。
上値を押さえていた102円ラインを突破すると、一気に102.60円水準まで値を戻すに至っています。
◆週末のドル調整売りには注意が必要、ただ…!?
こうして大きく巻き戻された格好となるドル円ですが、ただ急落要因(米利上げ観測の後退)が払拭されたというわけではありません。
金利先物から見た米9月利上げの可能性は依然として“20%台前半”に留まっており、テクニカル的にも50日移動平均線(102.631円)に当たった格好になります。
週末ということを考えると“積極的にドル買い”を進められる状況とはいえず、“昨日の反発に対する調整(ドル売り)”が先行してもおかしくないところです。
ただ先行きが不透明な分だけ“米利上げを巡る材料には敏感”になりやすいと見られる中、本日は今年の投票権を持つローゼングレン・ボストン連銀総裁の講演が予定されています。
“ハト派”と見られてきた同氏ですが、直近発言は「インフレ・雇用目標は早期に達成される見込み」「金利を長期間低水準に維持することはリスク」と“タカ派に寄った”印象があります。
もちろん何を話すかは“知る由もありません”が、早期利上げに“一定の理解”を示す可能性は十分あると考えます。
ここからの上昇には“相応のパワー”が必要と見ますが、期待を持って見守りたいところです。
◆ドル円 抵抗・支持ライン
上値5:103.330(ピボット2ndレジスタンス)
上値4:103.124(9/2~9/7の61.8%戻し)
上値3:102.899(ピボット1stレジスタンス)
上値2:102.756(9/2~9/7の50%戻し)
上値1:102.631(50日移動平均線、9/8高値)
前営業日終値:102.468
下値1:102.144(9/8安値後の38.2%押し)
下値2:102.058(9/7~9/8の38.2%押し、9/8安値後の50%押し、大台)
下値3:101.893(9/7~9/8の50%押し、9/8安値後の61.8%押し、日足・一目均衡表基準線)
下値4:101.728(9/7~9/8の61.8%押し、ピボット1stサポート)
下値5:101.614(20日移動平均線)
※ユーロ円やユーロドルなど、他の通貨ペアの抵抗・支持ラインは〔マーケット・チェック15分Webセミナー〕にて公開。
11:40 ドル円 抵抗・支持ライン追加
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