イエレン議長講演が期待外れだった場合はどう動くのか?

著者:平野朋之
投稿:2016/08/26 11:28

■講演会までと、それ以降の売買戦略

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■昨日は、堅調な耐久財受注を背景にドル買い優勢となり、100円ミドルまで押し上げましたが、その後はイエレン議長講演を前に小動きで推移しました。

本日は、日本時間午後11時から行われるイエレン議長講演の内容に注目が集まります。
講演内容次第で相場展開が変わるとみています。
しかし、これまでの各講演をみる限り、そこまで踏み込んだ内容に言及するとはないとみています。

■最近、複数のFRB高官によるタカ派とみられる発言があることから、イエレン議長もその流れに考え方を変えるとも到底思えません。しかしハト派寄りの発言になるのかというと答えは「ノー」とみています。
つまり、ここ最近の米経済の状況と展望程度で、むしろ昨今の世界経済に配慮した金融政策に徹するといった内容になる可能性が高いとみています。

■もし、講演内容が市場参加者の期待外れだった場合、現在のレベルを維持し、来週末の雇用統計にステージチェンジするとみています。

その際、今後注目すべき点は・・・、

・2ヵ月連続の25万人強の非農業部門雇用者数をサポートする内容になるのか? 

・平均時給が前年度比3.0%近い水準に上昇するか?

このポイントが重要で、今後の米利上げへの判断になると考えています。


■テクニカルでは、きれいな三角持ち合いに入っているため、持ち合い抜けとなった場合はそれなりに動くと思われます。
いずれにしても午後11時のイエレン議長講演の内容を確認しない限り、動きは緩慢になるとみています。その意味では、午後11時までは、カウンタートレードで、講演以降はブレイクアウト狙いに戦略を変えて仕掛けたいと考えています。

※午後11時までカウンタートレード
上値ポイント
・100.60円(4時間足ベース 直近高値)

下値ポイント
・100.30円(4時間足ベース ボリンジャーバンドセンター)


※午後11時以降ブレイクアウト
上値ポイント(レジスタンスライン)
・101.30円

下値ポイント(サポートライン)
・100.00円

平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想