■三角持ち合いを上抜けたものの、戻りは売られる展開

著者:平野朋之
投稿:2016/08/22 19:34

■米利上げに対する考え方とは?


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■本日のアジアタイムでは、週末のフィッシャーFRB副議長による要人発言や日銀による追加金融緩和への期待をきっかけに、100円後半まで値を伸ばす展開となりました。

日足をみれば下ヒゲをつけているので、押し目買いが入りやすいイメージにみえます。
また、4時間足では三角持ち合いを上抜けたので一時的に買いが入ったとみていますが、基本は売りをベースに戦略を構築したいと考えています。

というのも、先週一週間を振り返り、追加利上げに対する4名ものタカ派発言をしているにもかかわらず、ドル買いの消極さに少々驚いています。以下は4名の発言です。


・【8月21日 フィッシャーFRB副議長】
FRBは2つの責務の達成に近づいている

・【8月18日 ウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁】
より早期の利上げ開始が一段と円滑で緩やかな正常化プロセスを可能にするだろう。

・【8月16日 ダドリー・ニューヨーク連銀総裁】
追加利上げが適切となる時期にじわじわと近づいている。

・【8月16日 クハート・アトランタ連銀総裁】
年内に少なくとも1回の政策金利引き上げが適切になるかもしれないと考える。

■これだけの主要メンバーが発言しているにも関わらず、強気に傾かないのは米国の出口戦略に陰りが出ているのか‥また、違う何かがあるのか疑ってしまいます。

この発言がなければ、大台割れどころか、90円台に定着してもおかしくないと逆に思えてしまうくらいです。
この状況を踏まえ、週末のジャクソンホールでのイエレン議長講演でタカ派発言がなければ、メンバー内での不均衡が生じているのではないか‥、との思惑から再びドル急落の恐れすら想定してしまいます。

■現状のドル円は、9月の追加利上げに対するわずかな望みで、トレンドがスローなものになっています。
しかし、9月の期待がなくなれば、大統領選を控えているので年内追加利上げも黄色信号が灯ることから、再びドル売り手動の展開となる可能性も否めません。

今夜は、特別大きな材料もないので、株価や原油を横目にしながらの展開と予想しています。

しかし、基本は、やはり売りを仕掛けたいと考えています。
レンジを狭めたトレードで攻めたいと考えています。

4時間足…逆指値売り

・ボリンジャーバンド+1σ(100.60円)
・ボリンジャーバンドセンター(100.35円)
平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想