■離脱ショックの半値までしか戻りきれないドル円はいつブレイクダウンしてもおかしくない

著者:平野朋之
投稿:2016/07/05 11:09

■金買い要因もリスク回避の動きに・・・

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■昨日は、独立記念日でNY市場が休場だったため、市場参加者が少ないことから動きも緩慢となり、102円ミドルで終了しました。

■本日は、RBAの金融政策発表や中国PMIと主要国以外の動きが主体となり、その影響で株式や原油が変動し、その動き次第ではドル円にも影響が出るとみています。

■英離脱問題による急落から全体的に戻り優勢となっているものの、市場ムードは、リスク選好に傾けられず、どんよりとした曇り空の雰囲気の中で取引が行われているようにみえます。

やはり、明日のFOMC議事録や週末の雇用統計に関心が集まっていることから、米利上げ休止の思惑は強く残り、いつも以上に様子見ムードが強い中で円買いがジワジワと進行しています。


■様子見ムードがどちらに傾くのか? 既に金の価格上昇がその答えを出していると思っています。
英離脱問題で1オンス1,365ドルをつけ、現在は1,350ドル前後で推移し、その高値に接近中となっています。

つまり、金利の生まない金が買われることは、リスク回避の動きであり、円が買われやすい背景になっていると思います。
また、金ETF残高は昨日も3.86トン積み増し、2013年7月以来の高水準になっていることは、今後の高値を予測しているとみています。

また、テクニカル面でもドル円の日足をみれば、英離脱ショックの半値までしか戻りきれず、その後は、ボリンジャーバンド-1σをなぞるように高値が切り下げられています。

その点を考慮するすると、いつブレイクダウンしてもおかしくないと考えています。以下は逆指値でブレイクアウトポイントを示しています。


・6月27日安値…101.39円
・6月28日安値…101.55円
平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想