■何も起こらないと、再度100円割れも視野に・・・
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■昨日のドル円は方向感に欠ける動きの中、米株式市場が軟調だった
ことが上値を抑えられる格好となりました。
先週末の英・EU離脱の影響は徐々に和らいでいるものの、リスク回避
への警戒感は否めないようです。
EU離脱が決定して、条約に基づき離脱の意思決定を欧州理事会に
通知しなければならないものの、現首相はその意思を通知しないことが
不安を煽り、リスク許容度を更に低下させているようにみえます。
このことは、英国とEU加盟国との関係悪化につながる可能性もあり、
景気面でも下押しする材料とみています。既にそのことを織り込んで
格付け会社S&P並びにフィッチともに格下げしています。
■為替市場からみれば、ポンドやユーロが基本的に売りスタンスとなれば、
ドルないし円と言う選択肢なります。しかし、FRBは世界経済に
配慮することや安定を求めることを重視しているので、利上げペースに
対する軌道修正も時間の問題であるとみています。
■国内では、政府日銀が何らかの対応にむけての準備はしている
と思われます。多くの個人投資家も実弾を伴った介入を望んだ買い
も保有していると思われます。
市場は政策催促相場入りとなっていますが、何らかのアクションの
可能性は、100円割れ、しかし、割れたその直後ではなく、そこから
更に投げを伴った円買いにスピードが増したレベルではないかと
考えています。
勿論、政府日銀が行動を起こすタイミングが遅いと、市場が
判断した場合は、一機に再度100円割れの可能性もありそうです。
それまでは、「戻りを待って売る」、しかも素早く回転を効かせた売買が
有効ではないかとみています。
以下は、重要な戻り目途になります。
・昨日高値…102.47円
・週末高安に対する50%戻り…102.87円
・日足:ボリンジャーバンド-1σ…103.60円