■目先の原油売りが株安を引き起こし、ドル売りポジション増に発展する可能性も

著者:平野朋之
投稿:2016/06/15 11:28

■戻り待ち売りのトレンドは継続中


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■昨日は、先週からFOMCが始まり様子見ムードが広がる中、
英国のEU離脱懸念を背景にリスク回避の流れが継続し、
円買い優勢の展開となっています。

23日に控える国民投票の事前予想が離脱を支持している方が
上回っていることから、ポンド売りが先行しその流れで
ユーロも売られる展開となっています。


■また、FOMCでの追加利上げ見送りがほぼ確定していますが、
その後の声明内容と経済見通しには警戒する必要があるとみています。

というのも年2回の利上げ見通しに変更が無いのか‥あるいは、
年1回となるのかそれともまだ見通しがたっていないのかが注目です。

英国のEU離脱次第ですが、もし離脱するようであれば、米国利上げ
見通しは変更せざるを得ない状況になると思っています。
というのも、以前にイエレンFRB議長の発言に「世界経済に配慮」
という言葉があっただけに、スタンスも変更するのは必然では
ないかとみています。



■今回の国民投票の結果次第では、世界的にも再度デフレにベクトルが
変更する可能性もあり、混乱を縮小させるためには更なる追加緩和
が必要です。
つまり、日欧の史上稀にみる緩和策の中では、米国は金融正常化
できないとみています。


■一方、コモディティ市場でも原油価格が引値ベースで48ドルを
下回り、直近安値を割り込んだことで売り優勢となっています。

また、テクニカル的にも2月からの上昇トレンドのサポートラインが
47ドル近辺にあるので、それを割り込むようであれば短期天井確定と
なる事から株安にも拍車がかかりそうです。



■本日は、FOMC待ちから様子見ムードが強く、戻り局面を狙って
売りが優勢な展開になりそうです。以下は、戻りポイントです。

・直近高値(6月14日)…106.42円

・今週高値(6月13日)…106.85円
平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想