■「噂で買って事実で売る」で目先は買い優勢も、中期は戻り売り

著者:平野朋之
投稿:2016/05/19 11:56

■目先目標は、週足ベースの平均足(実体部下限)110.36


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■昨日は、注目されていたFOMC議事録で、4-6月期の雇用情勢や
インフレ動向が上昇出来ることを確認ができれば6月追加利上げは
適切であると指摘していることにドル買いが入り、これまでの抵抗と
されていた110円をあっさり突破しました。

ここ最近は材料となるものが不足していただけに、市場としては
きっかけが欲しかったところに昨日の議事録で、「利上げ=ドル買い」の
セオリー通りになったとみています。



■しかし、前回のイエレン議長のコメントを聞けば国内情勢を
配慮する考え方よりも世界情勢に目を向けたスタンスはおそらく
変わっていないとみています。

というのも、利上げを行うことで、新興国や産油国の経済が脆弱な
だけに資金流出問題が再浮上する恐れがあるからです。

つまり、利上げでリスク選好になるのか…というとそうではなく、
反対に不安材料でリスク回避再浮上懸念がでるとみています。




■この先には伊勢志摩サミットや英国民投票が控えており、
不安を煽るような6月利上げの可能性は少ないと考えています。

むしろ現在の相場は今までと同様に、「噂で買って事実で売る」と
いう展開になるのではないかとみています。




■本日は、テクニカル的にもフィボナッチの61.8%(109.45円)を
上抜けたことで、短期的にドル買い優勢と想定しています。

目先は、週足ベースの平均足(改良版:実体部下限)の110.36に
トライするとみています。

また、110円割れでの押目買いを考えています。

以下は押目のポイントを記載します。

・5月17日高値(109.64円)

平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想