■目先の底入れへ、円買い派の心理とは?

著者:平野朋之
投稿:2016/04/25 11:08

■今週の確認ポイントは?

■先週末は、原油価格の上昇や日銀の追加緩和観測が広がり、更にテクニカル的に重石となっていた心理的な抵抗とされる110円を超えたことでリスク選好の展開で2円以上の大幅な円安ドル高となりました。

特に日銀が今週の金融政策決定会合で、金融機関に対する貸し出しに関してもマイナス金利を適用すること検討しているとの報道が日米の金利差が更に拡大するとの観測でドル円に弾みがついたようです。

■今週は、イベントラッシュでその動向が注目されるところです。
先ずは、FOMCに関して利上げ見送りはほぼ確実であり、その後のイエレン議長のコメントに注目したいです。

米国の株価は年明け以降の下げは埋めきり、ドル高の修正や雇用市場の改善はほぼ是正されました。

そして、中国経済の過度な警戒はいったん後退、原油価格に関しても底入れ感観測も浮上しているため、議長のコメントが超ハト派的な心理状態が変化するのか?
6月の利上げ再開に向けた材料が得れるのかに注目しています。

■そして、IMMの日本円の買い越し残高は週末の報告では、7万枚以上に膨らんでいたことを考慮すると、今回のショートカバーは週末の動きに反映されたと判断したいです。

また、原油価格に関しては、週間足を見ると下ヒゲ長い陽線出現で50ドルに向けて弾みがつきそうなチャートをしています。

■今週のドル円は、短期的に底入れした可能性が高いとみています。
この理由は・・・、
・先週末の大陽線をつけたことで、それまでの円高派もトレンド転換と意識しだしたこと。

・そして、一旦3月29日の高値113.80円まで買い上がる可能性が高いとみていること。

・フィボナッチでも、111円ミドルを越えたことで、61.8%の戻りもクリアしたことで、完全に「行って往い」を意識していること。


■ただし、まだ足ベースを見る限りは、115円の壁は、110以上に壁が相当厚いとみていますので、注意は必要です。
平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想