ドルを売り難い展開継続へ・・・・・

著者:柳澤浩
投稿:2016/04/22 16:24

FOMCと日銀会合睨み・・・・・

昨日の海外市場では、ECBが金融政策の現状維持を決め、一時的にユーロが買われる動きが見られました。しかし、ドラギ・ECB総裁が、6月から開始する社債買入に関して説明し、生命保険会社やノンバンクからも買い入れると表明すると、ユーロは反落に転じ、結局、ユーロドルはほぼ行って来いとなりました。

一方、原油先物相場と米国株も反落した為、ドル円、クロス円ともに、前日までのリスク選好の流れが弱まる形で下落。前日には、110円目前まで上昇していたドル円は、109円台前半まで反落し、ユーロ円、豪ドル円等も、軒並み下落し、円を買う動きが全般的に目立つ一日となりました。

本日の東京時間も、日経平均株価が反落してスタートし、前日の流れを受けたドル円は朝方は下値を探る展開を続けました。しかし、午後になって、日銀が、来週の決定会合で、貸し出し支援オペ金利等をマイナスにする公算と報じられると、円が全面安となり、ドル円は約2週間ぶりに110円の大台を回復しました。

この後の海外市場でも、基本的に、ドル円は堅調な地合いを維持するものと思われます。本日は米経済指標の発表も無く、株式、原油睨みの展開が続きそうですが、来週には、FOMCと日銀決定会合が控えている事から、ドルを売り難い展開は続きそうです。
柳澤浩
(株)FXプライム byGMOチーフアナリスト
配信元: 達人の予想