上海G20で“新プラザ合意”の可能性は・・・?
明日から上海で開催されるG20(財務相・中央銀行総裁会議)において、昨今の行き過ぎたマーケットに対する是正措置を含む何らかの協調行動である “新プラザ合意”の期待感も一部ある中、各国の利害調整の難航から今のところ「船頭多くして・・・」の結果になってしまうのではないかとの見通しも。
昨年9月に開催されたトルコ・アンカラG20の声明では、「通貨の競争的な切り下げを回避」との文言を打ち出したものの、舌の根も乾かぬうちに人民元が大幅切り下げされたことは記憶に新しく、今回のG20でも改めて人民元切り下げに対する集団牽制が主題となりそう。
そうなると、立場的に苦しくなるのが日銀。
先月末のマイナス金利政策の導入発表時に大きく打ち上げられたドル/円相場も、今月に入って主に米国サイド主導のドル安フローというアゲンストの風もあり、“明治の大砲”の軌道を描いた後、飛距離マイナスのドル安・円高となっているような格好。
一方で、米大統領選挙における「トランプ旋風」がマスコミに取り上げられる中、本命候補の民主党・ヒラリー前国務長官が日本と中国の人為的な為替操作(=通貨安誘導)を舌鋒鋭く批判し、タイミング的にも日銀による新たな動きが取りづらくなっているのも事実。
目先のドル/円相場は、その日銀によるマイナス金利導入発表時である1/29の高値である121.66円と、直近の安値である2/11の110.96円を結んだフィボナッチ・リトレースメント38.2%戻しである115.05円が目先の上値抵抗ラインとなっている形。
今後は、先述した通り明日からの上海G20において“新プラザ合意”が為されるか否かが大きなポイントとなる中、ドル/円のテクニカル形状としては、①110円台で「二番底」形成となり、ダブルボトムを形成するのか、はたまた②前回安値(=110.96円)を下回り、エリオット波動理論「C波」形成となるのかに注目したいところ。
仮に①の場合の理論的目標値は121円台となる一方で、②の場合はアベノミクス相場がスタートした2012年11月安値(=79.07円)と昨年6月に付けた高値(=125.86円)を結んだフィボナッチ・リトレースメント38.2%押し水準である107.99円も視野に入れておいた方がよさそう。
いずれにしても、今月終値レベルで20ヶ月移動平均線水準(≒117.62円)を割り込んで終わった場合は、3年3ヵ月に及んだアベノミクス相場の大転換となる可能性も現実味を帯びてきたこともあり、安易な値頃感からの逆張りエントリーは出来るだけ避けたいところ。
いずれにしても、今後のドル/円相場を見極める上で、タイムフレーム的にもテクニカル的にも重要な位置付け(=分水嶺)となる上海G20会合からは目が離せそうにありません。
昨年9月に開催されたトルコ・アンカラG20の声明では、「通貨の競争的な切り下げを回避」との文言を打ち出したものの、舌の根も乾かぬうちに人民元が大幅切り下げされたことは記憶に新しく、今回のG20でも改めて人民元切り下げに対する集団牽制が主題となりそう。
そうなると、立場的に苦しくなるのが日銀。
先月末のマイナス金利政策の導入発表時に大きく打ち上げられたドル/円相場も、今月に入って主に米国サイド主導のドル安フローというアゲンストの風もあり、“明治の大砲”の軌道を描いた後、飛距離マイナスのドル安・円高となっているような格好。
一方で、米大統領選挙における「トランプ旋風」がマスコミに取り上げられる中、本命候補の民主党・ヒラリー前国務長官が日本と中国の人為的な為替操作(=通貨安誘導)を舌鋒鋭く批判し、タイミング的にも日銀による新たな動きが取りづらくなっているのも事実。
目先のドル/円相場は、その日銀によるマイナス金利導入発表時である1/29の高値である121.66円と、直近の安値である2/11の110.96円を結んだフィボナッチ・リトレースメント38.2%戻しである115.05円が目先の上値抵抗ラインとなっている形。
今後は、先述した通り明日からの上海G20において“新プラザ合意”が為されるか否かが大きなポイントとなる中、ドル/円のテクニカル形状としては、①110円台で「二番底」形成となり、ダブルボトムを形成するのか、はたまた②前回安値(=110.96円)を下回り、エリオット波動理論「C波」形成となるのかに注目したいところ。
仮に①の場合の理論的目標値は121円台となる一方で、②の場合はアベノミクス相場がスタートした2012年11月安値(=79.07円)と昨年6月に付けた高値(=125.86円)を結んだフィボナッチ・リトレースメント38.2%押し水準である107.99円も視野に入れておいた方がよさそう。
いずれにしても、今月終値レベルで20ヶ月移動平均線水準(≒117.62円)を割り込んで終わった場合は、3年3ヵ月に及んだアベノミクス相場の大転換となる可能性も現実味を帯びてきたこともあり、安易な値頃感からの逆張りエントリーは出来るだけ避けたいところ。
いずれにしても、今後のドル/円相場を見極める上で、タイムフレーム的にもテクニカル的にも重要な位置付け(=分水嶺)となる上海G20会合からは目が離せそうにありません。