■再び、「原油下落=株価下落=円買い」のパターンに

著者:平野朋之
投稿:2016/01/26 09:47

■追加緩和は時期早々?


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■昨日のドル円は、原油価格下落からリスク回避の
円買いが優勢な一日となりました。

原油価格においては再度、30ドル割れとなり、
欧米株式市場も引けにかけて下げ幅を拡大し、まさに年初
からの「原油下落=株価下落=円買い」のパターンに
なっています・・。


■先週の原油価格は約10%近い急騰となりましたが、
昨日は反対に6%下落となり、最近の不安定さを象徴
する動きが目立っています。

材料的にも供給過剰が背景にイラクの原油生産量が
過去最大との発表があり、更にイランの輸出解禁となれば
価格崩壊しているのは必然のこと。

OPECや非OPECの協調減産をしたいところでしょうが、
足並みがそろわないのも現実です。

相場は行き着くところまで行き、時間をかけて消化する
しかないのが本音のところでしょう。


■また、米国は、26・27日にFOMCが予定されている中で
原油価格下落でインフレ目標や株価下落、世界経済減速
懸念を背景に予定通り3月追加利上げを行える準備が
できているのかどうか、イエレン総裁発言に注目をしたい
ところです。


■本日は、引けにかけて下げ幅拡大した欧米株式市場や
原油価格を背景にリスク回避の動きが継続されると
みています。

日銀の追加緩和期待との報道も出ていますが、参院選を前に
時期的に早過ぎると考えています。

現状では、17,000円前後の株価で大騒ぎする程度でもないと
みています。

日銀の出方としては、ECBの追加緩和や米国利上げの
他力本願で市場ムードを好転させてもらいたいのが本音の
ところでしょう。
特に先月、補完措置などという言葉を出しているだけに、
打つ手もそれほど無いのでは…、とみています。



■テクニカル面での上値/下値目途を確認します。

日足ベースで上値ポイントは、
ボリンジャーセンターバンド(118.30円)、ボリンジャー
バンド+1σ(119.38円)とみています。

下値ポイントとしては、一目均衡表転換線(117.45円)、
ボリンジャーバンド-1σ(117.20円)とみています。


■投資家の心理を示す指数として利用されている
VIX指数も24.15ポイントと、一日で8.1%も
上昇しています。

今後の大幅な変動が予想されているので
この動きも注視しましょう。


平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想