【買い】日本航空(9201) 29日の決算発表に向けて注目

著者:小野山功
投稿:2016/01/25 08:37

原油安で燃焼費が想定の半値に

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*1月28日追記

今朝の日本経済新聞一面で、同社の業績観測記事が出ましたね。「日本航空の4~12月期の営業利益は、前年同期比2割強増の1700億円程度だったとみられる。」と報じられました。

日本航空では、今期の営業利益について前年比13.5%増の2,040億円と見込んでいます。燃油安で第4四半期の営業益も2割ほど上振れるようであれば、16年3月期の営業利益は2,150億円程度まで拡大する計算になります。

29日の第3四半期業績の発表時に、今期2度目となる上方修正の可能性がありそうです。
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■注目銘柄

日本航空(9201)

原油価格のアジアの指標となる中東産ドバイ原油のスポット価格が20ドル前半まで下落し、約12年8か月ぶりの安値を付けています。

中国の景気減速懸念や米国のシェール革命による生産量の増加で、供給過剰懸念により原油価格の下落に歯止めがかかっていません。

産油国イランに対する米国などの経済制裁が解除され、イラン産原油が国際市場に流通することになるため、原油安は長期化する可能性があります。

日本航空では、ドバイ原油の想定を56ドルとしており、現在、これを見通しを6割も下回る水準です。(ジェット機のケロシンは原油価格に連動する傾向があります)

航空会社にとって最大の営業コスト要因は燃料費です。15年3月期は年間で2,820億円程度を燃焼費を支出しており、営業費用の約25%に相当する規模です。

昨年9月時点で、日本航空の燃油ヘッジ(予約)は4割程にとどまっており、安いスポット価格で購入することで、下期の燃焼費は10月30日公表時点に比べ、大幅に減少したことが予想されます。

1月29日に16年3月期・第3四半期業績の発表を控えています。今回の決算発表では、期末配当の予想も明らかになる見通しで、配当金の増額を期待した先回りでの買いが入りそうです。

小野山 功
小野山功
株式会社SQIジャパン 金融コンサルタント
配信元: 達人の予想

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