■目先、リスク回避の円買いは抑制の流れに

著者:平野朋之
投稿:2016/01/22 11:02

■本日の上値/下値目途は?



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■昨日は底値の見えない原油価格が大幅反発をきっかけに
欧米株価も上昇に転じたことでリスク回避が和らいで
います。

また、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁の発言で
「次回開催の3月理事会で追加金融緩和検討」を
示唆したことで、欧米株式市場は大幅反発となっています。


■昨日の「ドラギ発言」によって、余計に来週からの
日米の金融政策を決める重要な会合に注目が集まると
思っています。

米国は、年初からの原油価格暴落相場をはじめ、
資源国や新興国経済の失速で3月利上げは既に黄色信号が
出ているとの関係者の見方も出始めています。

日本においては、追加緩和を必要とする場面でもありますが、
「補完措置」で打つ手が無いとの噂も流れているようです。
もし、追加緩和策が出なければ円買い継続となりそうです。


■本日は、欧米株価や原油価格が反発したことで、
リスク回避の円買いは抑制されるとみています。

特に日本や中国株式市場の株高を背景に戻り局面を
迎えると考えています。

しかし、中国経済や原油相場の先行きの警戒感は根強く
残っているだけに、再び「原油安=株安=円買い」の構図が
再燃する可能性は、常にあるということを
念頭に置く必要はあります。



■テクニカルでは、日足ベースで上値ポイントとして、
昨年10月15日安値(118.05円)、昨年のチャイナショック後の
持ち合い相場の下限レベル(118.60~75円レベル)とみています。

下値レベルは、ボリンジャーバンド-1σや一目均衡表転換線
(117.20円)、ボリンジャーバンド-2σ(116.00円)とみています。

特にボリンジャーバンドの下限バンドが切り上がって
きているので一旦、戻り局面を迎えてもおかしくは
ないとみています。




平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想