優利加さんのブログ

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典型的なリスクオフの相場展開

先週金曜日の米国株式相場は大幅続落した(DJIA -354.85 @24,815.04, NASDAQ -114.57 @7,453.15)。ドル円為替レートは108円台前半の先週末比円高水準での動きとなった。本日の日本株全般は下げる銘柄が多かった。東証1部では、上昇銘柄数が312に対して、下落銘柄数は1,782となった。騰落レシオは72.81%まで低下した。東証1部の売買代金は2兆1136億円。

TOPIX -13 @1,499
日経平均 -190円 @20,411円

米中だけでなく米メキシコも含め、貿易摩擦が世界中に拡大しており、典型的なリスクオフの相場展開となっている。リスクオフ相場では、「危険資産」が売られ、「安全資産」が買われるが、危険資産の代表である「株が」売られて値下がりし、安全資産の代表である「米国債」が買われて長期金利が低下し、もう一つの安全資産である「円」が買われて円高となっている。この円高が日本株安を促進している。

円高を嫌気して自動車株など輸出関連銘柄が売られたが、内需や業績が景気動向に左右されにくい電力・ガスなどディフェンシブ銘柄が買われて相場全体の下げを緩和した。それでも日経平均は一時、300円を超す下げとなった。

日銀によるETF買いが相場の下支え役として期待されている。日銀は年間6兆円を目途にETFを買っている。5月末時点では2兆4300億円を買う計算になるのだが、実際には2兆900億円だった。つまり、3400億円くらいの買い余力を残したということだ。また、そのタイミングについてはヒントがある。5月30日の国会で雨宮正佳副総裁が、日銀がETF買いの目的に掲げる「リスク・プレミアム」について、株価の変動制(ボラティリテ)や市場参加者のヒアリングを含めた市場心理を総合的に判断すると述べた。これがETF買いのタイミングを推し量るヒントになりそうである。

日経平均の日足を見ると、大きくギャップダウンして始まったものの切り返して陽線で終えた。今日のところは下値支持線で意識していた2月8日安値@20,315円でギリギリ止まった。バリュエーション的にはかなり割安感がでてきたが、相場が大きく下げるときは悪材料が次から次へと飛び出し来る。一時的に20,000円割れも想定しておくべきだろう。

33業種中27業種が下げた。下落率トップ5は、石油・石炭(1位)、証券(2位)、ガラス・土石(3位)、水産・農林(4位)、海運(5位)となった。

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