大和ハウス工業は、2019年3月期の連結純利益が前の期比1%減の2350億円になりそうだと発表したそうです。
中国グループ会社で発覚した不正や、不適切な部材で住宅を建てていた問題による損失を計上して、従来予想から50億円下方修正し、3期ぶりの減益となるそうです。
同社は3月、中国の現地企業と折半出資している会社で、預金残高と帳簿に約234億円の差額が生じていると発表しており、現在、第三者委員会による調査を進めていますが、全額が回収できない想定で持ち分に当たる約117億円に加えて、資産の評価損も生じ、計約130億円を持ち分法投資損失として計上するそうです。
賃貸アパートや戸建て住宅に国の認定を得ていない柱や基礎を使っていた問題では、改修費用など約20億円を営業損失として計上するそうです。
同社は2千棟を超える対象の住宅のうち、改修が必要なのは柱が防火性能を満たしていない可能性がある73棟で、費用は約1億円としていましたが、それ以外の住宅も入居者やアパート所有者の要望があれば、追加の工事などに応じるとしており「概算で大きく見積もった。実際の業績は精査中」(同社)とのことです。
本業は好調で、売上高は前の期比9%増の4兆1200億円と従来予想から700億円上方修正し、営業利益は7%増の3700億円と160億円上振れたそうです。
訪日外国人の増加でホテル建設が好調だったほか、インターネット通販向け物流施設の建設需要も旺盛だったようです。
営業利益が上振れるということは、あまり株価には影響はなさそうですね。
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