ブレイク・全卵カルボナーラ

元祖SHINSHINさん
元祖SHINSHINさん
全卵を使い、十分な熱を持ったカルボナーラ。
通常のレシピでは、熱でソース内の卵が凝固するのを恐れ、温度不十分な生暖かいレベルにとどまるものしかなかった。残念。

そうした問題をブレイクすべく、工夫したレシピを見いだそうとしたシェフもいて、石鍋シェフがその一人であった。悪い手法ではないと思うが、オイラは、もっと呆れるほど簡単なレシピを発見した。

それを報告する前に、今までの経緯を説明しよう。

ベーコンやエビ、鮭缶・サバ缶・シーチキンなど具材を炒める鍋は、バターと白ワインで調理する。
ワインが入ると、ソースを混ぜるときに乳化するのか、卵のダマができにくくソースもなめらかさを保ちやすいことがわかった。しかし、この状態でフライパンの熱を上げていくと、最初、卵のダマがないように見えても、余熱でやがてダマが生じてしまい、ソースのなめらかさも損なわれてしまう点が問題だった。残念。

       *

お気に入りの喫茶店「一凛コーヒー」で、サーモンのクリームパスタを食べてみたとき、ソースの出来がとてもいいので、これをカルボナーラに応用すればイケるんじゃなかろうかとは、ずっと思っていた。
それに加え、次の書籍を読んでいるうちに、とうとう試してみようと思い立った。

★「おいしさのコツがわかる基本のパスタ」
  石澤清美著 成美堂出版

小田真紀子の「基本のお菓子」もあるシリーズ。わかりやすさにも程があるというスタイルを継承した、イイ書籍。 

この中のクリームパスタにあるレシピをカルボナーラに応用してみた。
オイラの試してきたカルボナーラに変更を加えたのは、次の2点だけ。

①茹であがったパスタをすぐにフライパンに投入するのではなく、生クリーム、粉チーズ、全卵を混ぜたボールで一度パスタを混ぜてから、フライパンへ投入。
②具材を炒める鍋へ、さらに牛乳(2人分で100ml)を投入。

②に①を投入する。これにより、フライパンにあるカルボナーラに熱を入れても、「ダマにならずソースもなめらかなまま」が実現。フライパンのまま食したのだが、大きく口に入れると、火傷しそうになるくらい熱い。それでいて、以前と異なり時間が経ち余熱が効いている状態でも卵のダマが生じてしまうこともない。食べ終わった頃には、今までにはなかった満足感に満たされている自分に気がつく。これはもう、喫茶店などで提供できる味と風味、温度にたどり着いている。

つまり、これでカルボナーラのベースがやっと完成したと思われるので、あとは粉チーズをパルミジャーノ・レッジャーノ、ベーコンをパンチェッタにしてみる価値が出てきた。書籍に出ていたクリームパスタのレシピを、それぞれ完成したカルボナーラソースベースにしても、呆れるほど美味くなるのはもう必至。

生クリームをやめて牛乳だけにする場合は、あらかじめ牛乳に小麦粉やコーンスターチなどでとろみをつけたソースを調理しておけばイイだろう。喫茶店などでは、コストを下げるためにそうしていると思われる。これだけで一皿数百円のコストダウンになる。







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