2月28日に行われるFRBパウエル議長の議会証言に先駆け
FRBは半年に一度議会に提出する金融政策報告書を公表しました。
その中で、3月利上げはほぼ確実としながらも
今後の利上げは段階的な実施が望ましいとの方針が示されたことで
利上げのペースが早まるのではないかという市場の懸念が後退。
その結果、長期国債金利が大幅に下落し
NY株式市場はハイテク株を中心に買い戻され全面高になりました。
これで米長期金利の上昇に歯止めが掛かる可能性が高まり
株式市場の波乱は取り敢えず終息に向かうことになりそうです。
但し一度記録的な大暴落を経験した投資家心理は暴落前とは異なる筈で
ダウ、ナス、S&P500が再び高値を更新するためには
余程のポジティブ・サプライズがないと厳しいのではないでしょうか。
またドル円相場は米国株の上昇が円安要因になる反面
米長期金利の低下が円高要因になることから
暫く現状の水準で推移すると思われます。
ところで日銀の異次元緩和によって大きく歪んだ円相場ですが
妥当なドル円相場の評価に、しばしば購買力平価(PPP)が用いられます。
無論、為替相場は経済政策や政治情勢など様々な要因で変動しますから
PPPだけで結論付けることは出来ませんが
大まかな目安として、以下のサイトに紹介されている
106.4円±1円を中心に上下動すると考えて置けば
大きく予想がズレることはないと思います。
http://essential-abs.net/2017/10/10/purchasing-power-parity/
ただそうなると、日経平均27000円なんて夢物語の様に思われますが
日本株の為替感応度は年々低下しており
特に昨年12月以降は全く相関関係が見られません。
https://lets-gold.net/market/chart2_usdjpy-nk225.php
これは今後も注目して置きたい現象で
ドル円110円で日経平均27000円という日がやって来るのも
そう遠くはない様な気がします。