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サムスン強さの秘密 / (日本企業の弱さ)

先日、東京大学大学院経済学研究科 ものづくり経営研究センター 特任研究員 吉川良三先生の講演を拝聴した。

テーマは「グローバリーゼーションに対応したものづくりとは」

吉川先生は元日立の社員で1994~2004の間サムスンの「開発革新」を指導された。
サムスンは今ではトヨタを抜くような利益を上げる企業に成長したが1995年頃までは万年赤字だった。
1997年の通貨危機を契機に韓国はグローバル化について徹底的に考えた。
韓国は儒教や傲気など歴史と文化からくる違いからか、日本人とは考え方が大きく異なる。

韓国人の道徳とは「理」そのものあり、「理」の世界では富と権力を求める。
「理」の世界(高学歴)の人は手足を動かす「ものづくり」を低く見ている。
「ものづくり」におけるQCDの考え方が大きく異なる。・・・日本のやり方は理解されない。

書き切れないのでここからが本題
韓国では日本式のR&Dや開発設計はやらない。・・・日本企業の動向をウォッチするだけ。
日本企業が新商品を発売すると商品をティアダウン(分解)し徹底的にリバースエンジニアリングを行い構造を分析する。その後売りたい地域(国)の需要の大きい層向けに機能やデザインを変えたものを売れる価格で量産し莫大な利益を得る。

要は一番お金のかかるR&Dは日本企業に任せ、需要の多い層向けに量産設計に注力すると言うこと。

何かずるいやり方に思える。個別の生産財などは契約でリバースエンジを禁止するがコンシューマ商品は禁止していないのか・・・
日本の商品は最先端であり、高価。買い手は世界の人口の10%に満たない。韓国企業(その他グローバル企業)は世界の人口の70%位をターゲットにしたものづくりを行って巨利を得ているのだ。

インドのタタが30万円の自動車を販売したし、ユニリーバが数円の石鹸やシャンプーを販売しているのと共通する。

日本は真のグローバル化とは何かを見直し商売上手にならなければいけないと思った。
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