☆トレードは楽しい☆さんのブログ

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「小さなミスを軽く見る」人は一生伸びない

細かいミスが続いて落ち込んだ経験、誰にでもあるのではないでしょうか。なぜこんなミスをしてしまったのか、こんなはずではなかったのに……。でも、ただそう思い悩んでみても何も解決しません。

ミスはメッセージを伝えてくれている

ミスをしてしまったということは、そこには見直さなければならない何かがあるということです。ミスはあなたに、何らかメッセージを伝えてくれています。しかし、このメッセージに気が付かない人がとても多いのです。些細なミスは起こって当たり前と思って過ごしていることにも原因があるかもしれません。

小さなことにはくよくよせず、前向きに生活することを勧めるような記事や本もよく見かけますが、ミスをしたら、せめて一度は立ち止まる習慣を持つことが大事だと筆者は考えています。

小さなミスについて延々と思い悩むのは、確かに健全なことではありません。でも、何も考えないことのほうが、もっと健全ではありません。気にしなくていい小さなことに思い悩みすぎないように生活することと、何も考えずにやり過ごすこととは、まったく違います。

ミスの結果は些細であっても、その原因は重大だということも多いからです。それなのに、結果が重大だったミスについてだけしか考えず、反省もしないというのでは、せっかくの貴重な成長の機会を、自ら摘み取っていることと同じです。

それでは具体的にどのようにしたらいいのでしょうか。以下の3つに気をつけると、効果が大きいと思います。

その3つとは、

・ミスをしたら、それが持つメッセージを探す
・ミスの中から根本原因を見つけて取り除く
・時が解決してくれることはないと肝に銘じる
以下、それぞれについて説明していきます。


最初は、「ミスをしたら、それが持つメッセージを探す」についてです。

あなたが起こしたミスの背景には必ず、何らかのメッセージが隠されています。あなたがどのように生活を見直さなければならないか、どのように変わらなければならないかを教えてくれています。できればミスの見つけ方について自分なりの法則が確立できればベストですが、まずはどんな可能性があるかを慎重に考えることから、始めるとよいかと思います。

たとえば、事務処理の伝票をいつも間違えてしまう人がいたとします。どうしてそのミスが続くのか、そこから受け取れるメッセージは何でしょうか。いくつかあると思いますが、たとえば、

「そもそも別々の用途に使う伝票なのだから、一発で見分けられるようにすればいい」というメッセージがありえるでしょう。

すでにそれを実践しているのが、銀行の伝票です。入金、出金、振込などの伝票は、絶対に間違えることがないように枠の色や大きさが違っているのが普通です。こうした例を知ると、そのミス自体なくすことができるかもしれませんよね。

また、いつも人への伝言を誤解されてしまう人もよくいます。これにはどんなメッセージがありそうでしょうか。たとえばですが、

「伝える内容の順番をあらかじめ決めたほうがいい」または「書面で伝えるフォーマットを決めたほうがいい」となります。

伝える順番が決まっていれば、聞き手は無駄な憶測をせずに聞くことができます。また、伝える側も冗長になったとしても落ち着いて伝えることができるようになります。書面のフォーマットが決まっていれば、どこに何が書かれているのかが一目瞭然となります。

本当の原因を見つけて取り除く

メッセージを見つけたら、その中から「本当の原因を見つけて取り除く」ようにしましょう。

小さなミスにこそ、注意が必要です。意外と貴重なメッセージが隠されていたりします。

小さなミスの場合には、注意が散漫だったから、疲れていたから、起きたのはたまたま、などとそれ以上原因を追及しないことも、あるのではないでしょうか。でも、これらはミスの本当の原因ではありません。不注意となった原因、確認できなかった原因、疲れてしまった原因が必ず存在しています。

たまたま起きたミスというものはないのです。ミスは起こるべくして起きます。あなたが本当にミスをなくしたいと願うのであれば、この事実と真剣に向き合わなければなりません。

「これさえなければこのミスは絶対に起きなかった」という本当の原因が潜んでいます。これこそが、あなたが受け取るべきもので、そして、あなたを大きく成長させるメッセージになります。そして、そのミスはもう二度と起きることがなくなります。


たとえば、3ケタで入力すべき項目を4ケタで入力してしまうミスをしていたとします。ここで気づくべき、いちばん大切なメッセージは「3ケタでしか入力できないシステムにしたほうがいい」というものです。なぜならば、そもそも3ケタ以外の入力はできないようになっていれば、そうしたミスは二度と起きないからです。同じような方法は、多くの企業で採用されていますが、個人でももっと気づいて取り入れられることがあるはずです。

ここでひとつ大切な心構えがあります。成功はひとつしかありませんが、ミスは無数にあるということです。

ある仕事をして、結果は成功だったという場合でも、手順が正しくなければミスといえます。同じように、ルールを守っていなければミスですし、途中の判断を誤っていればミスです。

本来の正しい方法でなくても仕事は完了できますが、たとえ結果が成功であったとしても、その中のどれかひとつでも間違いがあれば、仕事全体がミスだったという認識を持たなければいけません。そうすることで、たとえ仕事に成功したとしても、気を緩めることなく、ミスの芽を摘みとっていくことを習慣にすることができます。

どんなに些細なことからでも自分を成長させるメッセージを受け取れるようになります。最初は億劫に感じるかもしれませんが、やってみれば小さなこと一つひとつから幸せを感じられるようになります。そして、あなたは小さな成長を一つひとつ実感できるはずです。

時が解決してくれることはないと肝に銘じる

最後は「時が解決してくれることはないと肝に銘じる」についてです。

嫌なことがあればそこから目を背けたくなります。でも、忘れてはいけないのは、気持ちは楽になったとしても、現実は何も変わっていないということです。――そして、本当に怖いのは、たいていの場合は目を背けてもやり過ごせてしまえることです。

たとえば、上司にひどく叱られて現実逃避をし、翌日には気分が楽になったとします。またいつもと変わらない一日が始まります。前日に思いのたけをぶつけた上司は、もうそれ以上は何も言わないかもしれません。このような時、あなたはどのように振る舞うでしょうか。ほっと胸をなでおろして、そのまま上司からの叱責はなかったことにしていないでしょうか。このようにして、ミスをしたことを忘れ、いつもと変わらぬ毎日を送り始めてしまうのです。

でも、これでは、いつまでたっても上司に叱られた本当の原因はわかりません。その原因を取り除くこともできません。その後、しばらくは問題なくやり過ごせたとしても、それは偶然に過ぎません。

「時が解決してくれるでしょう」というのは、ドラマの中だけでのセリフです。この世の中に、時が解決してくれるような問題はありません。だからこそ、問題を放置してはいけないのです。何か問題が起きたら、必ず一度は立ち止まる習慣を持ちましょう。


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