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マイナス金利の退職給付債務への影響

マイナス金利は、企業の退職給付債務の計算に影響するようだ。


退職給付会計の「割引率」、マイナス金利の適用検討 
企業会計基準委員会
2016/3/4 2:00
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO98004500T00C16A3DTA000/

(抜粋)
> 将来支払う退職一時金や年金を、現時点で用意しておくべき金額(退職給付債務)
に計算し直すのに使うのが割引率だ。企業は長期国債や高格付けの社債利回りを基に
割引率を決める。主要企業では0.5~1%強で設定している例が多い。


> 通常は長期金利がプラスなので割引率もプラスとなり、退職給付債務は将来の支給額
より小さくなる。日銀のマイナス金利導入後は、長期金利がマイナス圏に低下。
そのまま反映すると割引率がマイナスとなる可能性があり、
その場合、退職給付債務が将来の支給額よりも膨らんでしまう。


金利が下がる→計算で用いる割引率が下がる→退職給付債務が増える
→企業収益悪化


4-5月の3月決算会社の決算発表時に公表される業績予想では、
このマイナス金利導入による退職給付債務増加による収益悪化
盛り込まれることになると思われる。


・退職給付債務の多い会社。
・従業員の多い会社。
・高い割引率で計算している会社


は要注意だ。


従業員の少ない、そもそも退職金制度のないような新興企業には影響は少なさそうだが
そのままだと、従業員の多い大企業の影響はかなり大きくなりそう。


影響が大きくならないよう会計基準設定側で検討されているようだが
今後の動向に注意するべきでしょうね。


それと、企業年金にとどまらず、
我々の公的年金債務の計算にも影響するような気がします。。

保険料の増加につながりそうな。。


マイナス金利導入に当たり、日銀はここまでの影響を検討したのか??
日銀の意思決定プロセスの検証が必要ですね。

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