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ニッセイAM:リスク抑制型で3兆円へ

ニッセイAM:リスク抑制型で3兆円へ、マイナス金利で資産防衛






ニッセイアセットマネジメントは、国内外債券や株式、為替への分散投資でリスクを抑えたバランス型の運用残高を今後2年で現在の約9000億円から3兆円への拡大を目指す。

日本銀行のマイナス金利政策で年限10年以下の国債利回りがマイナスに陥る中、金利上昇(価格下落)リスクがあるとして、国債中心の指数連動型パッシブ運用から資金がシフトするとみている。


同社は日本生命保険グループの資産運用会社で、昨年3月末の運用残高は8兆6900億円。チーフ・インベストメント・オフィサー(CIO)の津田雅義氏によると、投資家の間では国債について「こんなにも金利が低いので、むしろ金利上昇リスクが怖い」との声があるという。このため、顧客の志向が収益率よりも「いかに資産を守るかに変化している」とし、「大きく勝たなくてもいいから、大きくマイナスにもならないという商品はニーズが高まってくるのではないか」と述べた。

1月の日銀会合以降の国債利回り急低下を受けて、債券運用のベンチマークとなる代表的指数NOMURAボンド・パフォーマンス・インデックス(野村BPI )の利回りは、1日時点で0.04%となった。

ただ、生命保険協会の筒井義信会長が、日銀の姿勢について「物価上昇のトレンドを逆戻りさせないという非常に強いコミットを感じさせる」と話すように、金利反転の可能性を見る向きもある。

ニッセイアセットが残高3兆円を目指すのはリスク抑制型バランス運用。超長期国債や社債、ヘッジ外債などの円金利資産約8割と、金利上昇リスクを回避(ヘッジ)するため円金利資産と逆相関関係にある株式や外国為替のリスク性資産に2割程度を配分。

金利や株価が動いても債券の金利収入で収益を確保、中長期的に年率2.5%以上(手数料控除前)のリターンを狙う。津田氏は、目標を「明確に置いているわけではないが、少なくとも2年後には3兆円くらいは目指したい」と話した。



資金流入


この運用戦略は2012年1月に1兆円の残高目標を掲げて始まり、4年経過した現段階で約9000億円の残高まで「こつこつと積み上げてきた」と話す。

マイナス金利の導入で無担保コールレートがマイナスに陥り、大口預金などの金利への影響が懸念される中 、「キャッシュ代替のお金はそれこそ何兆円レベルでどっと出てくるような感じがしている」とみている。このほかに大口顧客向けに収益率をさらに抑えて損失が発生しにくい新商品の検討も開始した。

一方、この半年間で同社で一番残高を伸ばしているのが、国債だけで運用する「国内債券アルファ」。金利収入の得られる年限の国債を保有し、高まっているボラティリティに対して債券先物の機動的な売買でリスクを限定しながら収益率2%を目標にリターンをこつこつ積み上げていく。現在の運用残高は約1500億円。

同戦略で運用し、昨年11月末に設定した公募投信は3カ月弱で残高は約100億円。1月末の残高は約70億円だったが、マイナス金利発表後は従来の5ー10倍に相当する1日平均で1ー2億円の資金流入があるという。  



金利のボラティリティ


津田氏は、今後の国内金利の動向についてしばらく「短期的な金利上昇と下落は続く」と予想する。日銀がマイナス金利をどこまで拡大させるかが不透明で、市場参加者は落ち着きどころを探っている状況。「そう簡単にコンセンサスは形成されない」とみており、「ちょっとしたことで金利が動きやすい状況になっている」と分析する。

満期保有が前提だった投資家もマイナス金利により、「キャピタルゲインが出そうなときに売却して利益を出さないとプラスのリターンを確保できなくなる」と語る。マイナス金利の導入自体が売買を激しくさせており、ボラティリティーを高止まりさせる要因になっていると指摘した。






ブルームバーグ抜粋
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