光通信の3/15期は前年同期比微減の5625億円、営業利益は1%増の320億円であった。ちなみに3/15の期初予想は売上高5800億円、営業利益360億円、当期利益220億円であったが2月に下方修正されており、ほぼその数字でサプライズはなかった。3/16期は前年の当初目標をほぼそのままチャレンジし直すかたちで、売上高は1%増の5700億円、英領利益は12%増の360億円、当期利益は3%減の200億円の計画である。
本日株価は7%上昇し、一時は9000円に迫る勢いで年初来高値を抜いた。今の水準のPE20倍超え、PBRで2.5倍というのはヒストリカルにみて極めて高い水準である。
同社の決算説明資料によると、同社がアピールしてきたストック収益は過去10年間伸びてはいるようだが、去年はそれが営業利益の伸びに比例していない。去年は新商材の獲得費用が先行したためと説明している(去年は獲得コストが前年に比べて70億円増加した)。既存の携帯電話、OA機器、FTTHなどの他社商材によるサービスから、自社開発のITソリューション、ウォーターサーバー、MVNOデータカードの販売に軸足を移しつつあるからだ。
前期法人事業の売上高は9.3%増の2466億円と増加したが、営業利益は6%減の214億円となった。ITソリューションや新規商材の開発・販売には人材の確保および教育が欠かせなく、法人相手の新規ビジネスは(携帯を売る)個人相手よりも手間ひまがかかるのだろう。
そう考えると今期の見込みが果たしてコンサバなのか疑問が残るところだ。色々と小粒のM&Aを手がけて入るがそれがどう収益に結びついているかも明白ではない。