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NISA口座の注意点―口座開設から売却まで

相変わらずTVでNISAの宣伝が何度も流れていますね。NISAで初めて投資を行うおうと思っている方もいらっしゃると思いますので、NISAに関する基本的な事項を説明しようと思います。
1.銀行でNISA口座を開設すると、投資信託しか購入できない。
NISA口座は銀行、証券会社どちらでも開設可能です。ただし銀行口座でNISA口座を開設した時には投資信託しか購入できません。これは元来、株式を購入するためには証券会社の口座を開設する必要があり、NISA口座もこの例外ではないからです。
投資信託しか購入しない!という方であれば問題ありませんが、証券会社でNISA口座を開設すると株式はもちろん、投資信託も購入できますから、選択肢を広げるといった観点から考えると、証券会社で口座を開設する方が望ましいと思います。
なおNISA口座を開設すると色々な優遇があるキャンペーンが実施されていますが、現状では、NISA口座は一度開設すると最低4年間は口座変更ができないことになっていますので、一時のキャンペーンに踊らされず、投資の選択肢が多い証券会社を選ぶことが重要だと思います。
2.NISA口座の枠は一度使うと翌年まで復活しない。
NISA口座の枠は100万円と決められていますが、NISA口座に預け入れている100万円分の証券、もしくは投資信託に関する売買損益が常に無税になるわけではありません。一度100万円まで購入した場合には、その後その購入した証券を売却したとしても枠は復活しない点に注意してください。

3.NISAで購入した株式が非課税とされるのは最長5年間
NISAで購入した株式が非課税なのは最長5年間です。具体例を示してみましょう。

下の例では5年後に通常の一般口座に移管したと想定していますので、売却益に対して税金が課税されます。但し2018年12月の時価で一般口座に移管されるため、譲渡益全額に税金がかかる訳ではありません。(税金は150万円と100万円の差額ではなく、140万円と150万円の差額に対して発生します。)
4.譲渡損が生じた場合にも通算されない。
NISAは非課税口座といわれていますが、わかりやすく言えば「税務上無視される口座」ということです。税務上無視されるのですから、譲渡益が生じた時はもちろん、譲渡損が生じた時にも無視されます。そのためNISA口座で譲渡損が発生した場合には、通常行われる譲渡益との合算、もしくは損失の繰越といったことはできません。
これらを総合して勘案すると、NISA口座の使いどころは中々難しいですよね。

以前にNISA口座を利用してどのような投資を行うべきかの記事も書いていますので、併せて確認ください。
NISA口座で投資すべきは堅い銘柄?それとも
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