はるるっぴさんのブログ
順番待ちの日本(ピンチをチャンスに)
素人のひとりごと日記です。
先日、中国上海出身の仕事で日本に来ている中国人(日本語が話せる)と
お話をする機会があった。
特に株式投資の話をしていた訳ではなかったが、私が中国のICBC(中国工商銀行)で
財神金貨を買った(10gですけど・・・)話をすると
そこから投資の話になってしまった。
その方は、株式投資で○○○○万円損したと教えてくれた。(・_・;)
(聞いてもいないのに・・・)
自分ひとりで勉強、投資をして大きな損失を出してしまったらしい。
ひとりで研究して(中国)株を買ったのが失敗の原因のひとつと分析されていた。
「もう株はこりごりだよ~」
「もうしない!」(>_<)
と言っていた。
わたしと少し株の話をしているうちに、何を思ったのか(勘違い)
「あなたくわしいねぇ~」「儲けているでしょう~」
「教えて!」「何買ったら儲かる!」
と急に目つきが変わって聞いてきた。
さっき「株式投資はしない!」と言ったばかりなのに・・・
迷惑のかかることのないよう慎重に言葉を選んでお話をした。
世の中、簡単に儲かる話はないと。
・・・
箇条書きにします。
○ユーロ共同債
この話を投資家は聞くことが多くなった。
欧州財政統合とか・・・
少なくとも私には、どうなるかわかりません。
欧州財政統合とか、ユーロ共同債が発行されるようになれば
欧州は、しばらく安定し通貨ユーロも買い戻されると思う。
ただ、日本のように単一民族単一国家の国と違い
たくさんの民族、多くの国々、数多くの宗教、思想、歴史、習慣、言語などの違う国々が
ひとつの政府にまとまることは、相当ハードルが高いと思う。
フランス人でも英語が話せる人は少ない。
(フランスに旅行に行ったとき、フランス語に誇りを持っている人が多いと感じた。)
言語の壁も大きいと思う。
ドイツ政府は、ユーロ共同債に反対している。
オランダも反対でしょう。
ユーロ圏で1人当たりの国民負担がもっとも増える
フィンランドは、国民連合党党首の若手
カタイネン首相がはっきりと反対を表明している。
メルケル首相は、フランスの大統領選挙でサルコジ元大統領の選挙応援活動をしていたので
(他国への干渉だと思う。おかしな話)当時対立候補だったのオランド大統領との
関係はあまり良くないと思う。(普通に考えての話)
表向きのつきあいになるのでしょう。
オランド大統領の発言内容からは、本音と建前を使い分けるしたたかさを感じる。
メルケル首相の発言の方が、個人的にはわかりやすい。
欧州債務危機は、今回のEUサミットでいったん落ち着きを見せるかもしれません。
しかし、根本的な問題は、解決していないので
(解決するどころか・・・厳しい。)
ユーロ危機は、いずれ危機が再燃する可能性はある。
ECBの政策金利の利下げの可能性もあると思うが
ある程度マーケットはそれを折り込みつつある。
マーケットが折り込めば、予想通りの幅の利下げがあっても
「材料出尽くし」になる。
予想通りでなければ、サプライズになる。
ニュースで反応しないように注意が必要です。
マーケットの事前予想の方が重要になる。
(みんかぶの会員さんは、理解されていることです。)
○FX
個人的には、興味はありませんし、よくわかりませんが
長期投資家も、為替の知識は必要だと思う。
FX(外国為替証拠金取引)
わたしのような素人と違い得意な投資家は多い。
(くわしくはそちらへ)
日本の経済専門誌によるとFXで儲けている人は
20%くらいとする記事が載っていた。
以前ご紹介した吉田 繁治氏の著書にもこの数字があったので
「これだけ、情報がたくさんあるのに、どうしてなのだろう?」と
素朴に疑問に思っていた。
ある時、比較的中立の立場のところで、為替についてのセミナーを開催していた。
有名な専門家との触れ込みもあった。どんな話をされるのか興味があった。
幸い私の時間がとれたので、ラッキーにもはじめて
為替セミナー(勉強会?)を聞くことができた。
値段は無料だった。(FPの継続セミナーなどは有料です。)
参加者の年配の投資家?らしき2人の会話の声が聞こえた。
「わしら株で散々損してきた。もう株では儲からんで~」
「FXで儲けたいな。競馬よりよっぽど儲かる確率高いで~」
と話をされていた。
セミナーの終わった後
その人は、主催者の係の方に
「今日は、いい話聞かせてもらった・・・ありがとう!」
と言って帰って行かれた。
わたしは、セミナーの話を聞いて
こんな話を聞いているのか・・・
と少し驚いた。
主催者の係の方に聞くと
同じような内容の話が多いとのことだった。
20%の疑問が少しだけわかる気がした。
(FX投資家も勉強されているので、いずれ改善されると思う。)
セミナーに参加する前、くわしい専門家と聞いていたので
今だったら、おそらく、この先買われすぎたところの
UKポンドショート(売り)の話かなぁ~
と思って参加した。
(オリンピックなどの一般的な市場関係者にも分かり易い表面的な材料もある。)
UKポンドが欧州ヘッジファンドの資金の逃避先として買われている。
(周知の通り、スイスフランはスイス中銀が無制限介入しているので
資金の逃避先にならなくなった。)
ロンドンオリンピック前後、UKポンドが
ヘッジファンドのターゲットになる可能性がある。
大衆向けのタブロイド紙にも書かれていたようだ。
(売店で表紙しか見ていないので・・・)
米投資情報誌バロンズ誌(BARRON'S)の金融危機前の一押しの取引が
UKポンド売り円買いだった。
そのことを思い出す。
イングランド銀行の政策決定会合では、キング総裁がさらなる
金融緩和を主張しているので、そのようになる可能性はある。
金融緩和の匂いがするとポンドは売られやすい。
為替は、交換レートなので円に対してUKポンドがどうなるかわかりません。
(不確定要素が多いので難しい。)
(くわしくは実力のある為替の専門家へ、タイミングも重要になってくる。)
わたしの場合、金(ゴールド)を基準に考えることが多いので
ポンドが弱いため
ポンド建て金価格は将来上昇する可能性があると思う。
英国は、金融王国(金融に偏りすぎ国)なので世界金融危機が続く限り
その影響を今後も大きく受けると思う。
通貨ユーロについては、ドイツが大きく譲歩しない限り
厳しい状況が続く。しかしユーロも相当空売りが入っているので
買いも売りも難しい。
(一般的に為替は難しい。個人的な考え。)
(為替のリスク管理の話ならば、まだわかる。プロの世界でしょう。)
外国為替証拠金取引は、投資の難関分野です。
不確定要素が多く、とても難しい。
(長期投資家は、できるだけ為替リスクを避けたい。)
しかし、興味はなくても、その知識は必要だと思う。
(為替取引に興味ある人は、信頼できる専門家か、腕を磨いている投資家へ)
○ドイツの立場
理解すべきことはたくさんあるますが、そのひとつが欧州中銀の決済勘定
ターゲット2だと思う。
日本経済新聞の「経済教室」(6月27日)に、くわしく解説されている。
ドイツ連邦銀行(ブンデスバンク)の黒字額が特に大きい。
次いでオランダ、ルクセンブルク、フィンランドになっている。
もしも、ドイツがスペイン、イタリアを支援しなければ
ドイツ連邦銀行が危なくなってしまう。
(南欧の重債務国を救済しなければ、ドイツの金融機関、経済も危機的な状況になる。)
助けても苦しい
助けなくても苦しい
ドイツの立場は厳しいと思う。
メルケル首相の表情からそのご苦労を感じるときがある。
東西ドイツを統一する条件として
通貨マルクをすててユーロ圏の中核国となったことの代償は
今になって大きくなっている。
ユーロ圏に参入することは、先見性の高い
当時のドイツのインテリ層は反対だった。
その当時の懸念が、リーマンショック以降の財政出動後、表面化している。
○新興国
ある金融機関に勤める学校の後輩と飲みに行く機会があった。
「今、世界で何が起きているのか知りたがっている人は多いですよ~」
「新興国は、大丈夫だと思いますか?」
などと聞かれた。
そっちがプロでしょうと思いつつ
自分の考えを最初から説明するのは大変なので適当に答えておいた。
今までの日記で書いてきたように、新興国は以前から厳しいと思っている。
しかし、相手の立場を考えて言っていない。
「どうだろうねぇ~」
と言っておいた。
この前、インドに行った学生の話を聞くことができた。
インドに行きたかったらしい。
行けば何とかなると思って1人で行ったら(若い・・・)
現地で体調を崩したりして大変だったらしい。
また、軽いカルチャーショックを受けたそうだ。
「サバイバル」と繰り返し言っていた。
インド経済は、厳しい状況にあり
スタグフレーションの兆候が感じられる。
スタグフレーションになると金融政策は効果が出ない。株価も調整する。
一昔前、専門家の間で「デカップリング論」とする表現を聞くことがあったが
今となってはなつかしい。
たまに、昔の資料を見ると、専門家の予想の的中率が低さに驚く。(専門家なのに・・・)
著明な専門家や有名な学者の意見などは、読むときがあっても事務的に読んでいる。
専門家の意見ではなく、実力のある投資家の意見を参考にする。
以前、日経ヴェリタス誌に登場した空売り王
ジム・チェイノス氏の意見などは参考になる。
(空売りが良い悪いは、別の問題)
○身近な情報
投資家にとって情報が重要です。
海外に行った人の話なども参考になります。
(自分が行くのが一番よい。)
身近なところにも情報がある。
先日、宅配業者の方に聞くと
今セールのちらしや掲示物などが、やたら多いと言っていた。
宅配業者の方から、市場関係者のような非現実的な話を聞くことはない。
○長期投資家と金(ゴールド)
長期投資家のスタンスは、基本的に長期的に上がっていくものに投資する。
もちろん投資を通じて、少しでも社会に貢献できると嬉しい。
世界の実績ある長期投資家が買っているひとつが金(ゴールド現物)になる。
(みんな買っている訳ではない。)
長期投資家にとって
今の日本株のように上がったり下がったりするものは、難しい。
ボックス圏相場での運用は、容易ではない。
ひと昔前のように、いい会社の株式に投資をして
買って持っていれば安心といった訳にはいかない。
先行きの不透明感が強い。
ペーパーアセットの信用リスクが高くなっているので
金(ゴールド)を選択するのは、長期投資家のひとつ選択肢だと思う。
もちろん実力のある投資家は、金を保有している間
資金を遊ばせてしまうことになるので、金は資産の10%程度にして
ヘッジで繋ぎながら慎重に投資をされている人もいる。
(当然のことながら、「需給」に十分注意して投資されている。)
私の知る人では、基本的に先行き不透明感が強いので
キャッシュ比率を高くしている人が多い。
わたしが、以前から日記で推奨しているのが小口の純金積立です。
金(ゴールド)を買うことによって少しでも世界経済に興味を持つことは
良いことではないかと思っている。
また、仕事が忙しい人は、毎日マーケットを注視することができないので
負担も少ない積立だと助かる。(忙しくても買える。)
分散効果も期待できる。
もちろん金(ゴールド)を買っていれば安心と言うわけではない。
「金のリスク」だけで1枚の日記が書ける。
手数料も必要になる。
預貯金もインフレにより目減りする可能性があるので安全資産でない。
世の中、安全資産はないと思う。
金(ゴールド)については
「金・プラチナ買い取ります~」と言った店が日本にたくさんある間は
金の長期的な高値はまだ先と思う。
世界で見れば買う人がいる。
日本は、金がほとんど産出できないのに輸出している
世界でもめずらしい国です。
○その他
地政学的リスクなど、どうなるかわからないリスクは、以前に増して多い。
目先、夏場の電力供給問題もある。
(また、災害は忘れた頃にやってくるので注意が必要。)
(災害の予想は、難しいが、金融危機は人災なのでわかる人にはわかる。)
イラン情勢もアメリカの大統領選挙までは大丈夫と思うが、問題は解決していない。
エネルギー問題は日本にとっても重要です。
万一、ホルムズ海峡が封鎖されれば、のんきな専門家も目が覚めるだろう。
ホルムズ海峡を通らない製品輸出が可能な生産設備を持つ住友化学(4005)などが
投資家としてはひとつのリスクヘッジになるかもしれない。
(このケース、金価格は、相当上昇する。)
(金価格の上昇と信用不安とは表裏の関係にあると思う。)
ヘッジファンドが本格的に買ってくるときは売り崩して
信用の買いを整理してから買ってくるのだろう。
(ここでは個別銘柄を推奨している訳ではありません。)
・・・
株式投資は、簡単ではありません。
自分の思うようにならないことも多いと思う。
しかし、リスク管理は自分の意思で対応することは可能です。
不透明な時代、不安定なマーケットが続くので
リスク管理をしっかりしたい。
投資をするには、勉強が必要です。
経済ニュースもその背景を読むには
その内容を理解する必要がある。
池上 彰氏の
「経済ニュースが面白いほどわかる本」は
わかりやすく解説されていると思う。
多くの人たちは、今を一所懸命(あえてこの漢字にしています)生きているので
今、世界で起きていることをわからない人が多い。
(金融の世界が微分、積分の世界になっていることも理解を難しくしている。)
(今回の世界金融危機が解決しないのは、その複雑さもある。)
先日、少し前の政策担当者とお話をする機会があった。
今回の欧州危機は、最後に日本に来るのがわかっているのに
政府の対応は遅いと言っていた。
欧米の経済が後退する、すると中国経済も減速する。
そして中国経由で欧米に輸出している日本のグローバル企業にも影響が出る。
今は、順番待ちの状況と考えることもできる。
欧州債務危機の余波が日本に来る前に
理解している人はそれぞれ有効な手を打つこともできる。
ビジネスにおいても、わかっている人にとっては
ピンチをチャンスにすることもできる。
今投資をされている人は、勉強になるでしょう。
高い授業料を支払わないように慎重に対応したい。
貴重な知識と知恵を磨くチャンスになるかもしれません。