映画ずきのしんちゃんさんのブログ

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ダウは上昇、しかし不安要因多く

ダウは12397.38(+179.82) 雲 基準線 転換線の上 ボリンジャープラスσの上MACD RCIは上昇。直近高値12328を上に抜けてきた。上値を抜け上昇基調を回復。

ドル円は76.71 雲 基準線 転換線の下 ボリンジャー マイナス3σ 77.08の下MACD RCIは下落。極めて強い円高基調になっている。

ISMの数字がよく、ダウは上昇。しかし欧州債務危機の懸念はさらず、イタリア国債10年物はやはり7%に近い。一方円高がまた持ち合いを抜けて進んでおり、東京が素直にダウを追いかけるのはまだ難しそうだ。

ドイツの失業率が下がっているということで、EUは全体としてはそれほど景況は悪くはないようだ。だが結局、ユーロ安で儲かっているのはドイツばかり。南欧諸国に緊縮を強制しても、成長ができなければ、ますます財政赤字は膨らむしかない。南欧諸国の国債を買い支え、競争力のない南欧諸国に所得移転をして、成長を加速するようにしなければ、南北格差は広がってユーロは不安定になってゆくだろう。ドイツやECBがそういう方向に舵をきれるかどうかがポイントになる。この点、フランス大統領選挙の影響が注目される。
アメリカも大統領選挙の年を迎える。残念ながら、共和党の支配する議会に制約されてオバマ政権の財政政策は動く余地が限られ、FRBの大胆な金融緩和で景気は持ち直してきつつあるものの、グローバル経済の中で、なおジョブレスリカバリーから抜け出せていない。雇用や住宅に本格的な持ち直しがおこるかどうかが大統領選挙の行方にも決定的に影響を及ぼすだが、もし小さな政府に固執する共和党が政権をとることになれば、さらに経済が停滞する可能性もあると思われる。
中国は、大規模な財政刺激と金融緩和で、リーマンショックを乗り切ってきたが、格差が広がる一方で住宅バブルはつぶれかけており、さらにヨーロッパの危機の影響で外需がさらに大きく落ち込んできており、経済運営は厳しい局面を迎えつつある。透明性のない一党独裁の政治体制のもとで、社会不安がさらに広がるかどうか、指導者の交代がどのように進められるか、不安要因を多く抱え込んでいる。シリアやイラン、北朝鮮をめぐる地政学的リスクも深刻だ。
日本は、引き続き、こうしたアメリカ、欧州、中国の政治経済情勢に振り回されることになりそうだ。莫大な財政赤字にもかかわらず、国際収支が黒字である限りは、国債の暴落はなく、リスク回避の対象として円が買われる状況は続きそうだが、このまま円高が進んで国際収支が赤字になればどうなるかわからない。その意味では消費税率の引き上げによる財政再建は必要だろう。だが、経済成長を促す方策がまったく出てこないのが問題ではないか。たんなる増税だけでは、経済は萎縮し、税収は減り、財政再建はできないということを政治家と財務省がはっきりと認識できるかどうかが問題だろう。復興需要がうまく回って成長に結びつくかどうか、ここに注目だ。
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