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大震災後の株

日経ビジネスのHPで大震災後の株や経済の動きについての報告を読んだ。秀逸なメモだと思うので、概要を紹介したい。下記の趣旨に沿って考えれば今回の大暴落は地震津波によるというよりはそれにより発生した原発問題が主因のように考えられる。だとすれば原発問題が沈静化してくれば株価は元の水準に近いところまで戻るかも知れない。しかし、天災に続く人災(経済への影響など)がどのように出てくるかを注視していかなければならない。

 

* 株式市場の格言に「災害に売りなし」がある。

* 阪神淡路大震災が起きた当日を含めた3日間、株価はあまり下げていない。下げは翌週以降の方が大きく、その後2ケ月くらいかけて大きく下げた。 阪神淡路大震災後の株価の下落の真犯人は円高だった。年初に96円台だったドル相場は徐々に上昇し、4月には戦後の最高値79円をつけた。もし地震で日本経済のファンダメンタルが悪化したのなら、円安に振れなければおかしいだろう。

* 世界最大の自然災害、スマトラ島沖地震(マグニチュード9.3、22万人)では、これだけ大きな被害があったにもかかわらず、首都ジャカルタなどが無事であったため、経済への影響は限定的であった。株価はほとんど下がっていない。

* 1923年に発生した関東大震災(マグニチュード7.9 死者11万人)では、すべての銀行が倒壊したため自然休業を余儀なくされた。1ヵ月間は負債の支払い猶予(モラトリアム)がなされ、2ヵ月間株式市場は閉鎖された。取引所再開後は半年にわたって株価が大きく下落した。

* もし今後、この大震災が経済や株価に大きなマイナスのインパクトをもたらすとしたら、それは天災に端を発する人災のせいだろう。具体的には、追加の財政支出が原因となる可能性がある。日本の長期債務残高は既に900兆円を超えているが、ここで10兆円規模の支出が増えても債務残高の増加分は相対的には小さい。
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