ヨッシーさんのブログ
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追証の恐怖
(このお話はフィクションです)
~08年大発会寄り前~
「えらい気配が低いな。今日はやっぱり下げるな。でもまあ維持率にはまだ余裕あるし、多少の下げなら耐えられそうだ。今日は見ているだけになるかな。」
男はPCの画面を見て、コーヒーを飲みながらつぶやいた。
いよいよ取引が始まる。持ち株は他の多くと同様に特売り気配で値がつかない。
「まあ、当然だろうな。今日は寄って少し下げてから、多少戻しがあるかどうかだ。」
5分、10分、気配は下がるが寄り付かない。
そして、ようやく寄り付いた。男の予想よりかなり安い。
「かなり安く寄ったな。この辺で我慢していてくれればいいけど。それ以上となると・・・きついな。」
男はタバコに火をつけながらPC画面を食い入れるように見つめる。
しかし、株価は最初だけもみ合ったものの徐々に下げていく。そして、株価の下げが日経の下げにあわせるように急激となった。
「何だよ、この下げは。日経も下げすぎだろ。一応、追証ラインを計算しておくか。」
男は下げ続ける株価を示すPCの前で電卓を叩き、追証ラインを計算した。
「まさか、ここまではいかないだろう。今日はジッと我慢するしかないか。」
まだ、時間は10時少し前。しかし、株価は思った以上に急落を続ける。
「そろそろ、下げ止まってくれないと洒落にならんぞ。」
たった2時間の立会いで残り1時間ほどなのに、男には時計の動きがとても遅く感じる。
「何やってんだ。そろそろ、反発しろよ。」
男はイラつきと焦りを隠そうともせず、タバコをもみ消した。灰皿にはすでに吸殻が山のようになっている。落ち着いてPC画面を見ていられなくなってきた男はタバコを吸い続けずにはいられなくなっている。
PC画面に表示される株価を見て男は背中に冷たい汗が流れるのを感じた。ついに株価が追証ラインをかすめ始めている。
「うそだろ。これなら寄りで投げておきゃよかったな。でも、そんなこと考えられなかったし。あ~上がってくれ。」
男は一気の急落で投げるに投げられなかったことを後悔しながら、株価が上がってくれることを神に祈った。
「何だよ。日経700円以上も下げてるじゃねえか。こんなんありかよ。今日は大発会だぞ。」
しかし、男の祈りが神に届いたのか、日経が急速に戻していくと株価も徐々に戻し始めた。
「このままいけば追証は回避できるぞ。やった。もっと上がれ。」
その後も、株価は値を戻して男はやや落ち着きを取り戻した。
「危なかった。まさか追証ラインまで落ちるとは。」
あと5分で大引けとなる。男は紫煙をくゆらせた。
そして、大引け。株価は何とか追証ラインからちょっと上がったところで引けている。朝はかなり維持率に余裕があったが、わずか2時間で追証ライン近くまで株価は急落した。
「まあ、何とか戻したんで週明けから回復するだろう。今夜のNY次第かな。」
男はようやく冷たくなったコーヒーに手を伸ばすと一気に飲み干した。
~土曜日朝~
男はNYのさらなる急落を見て愕然となる。
「これは月曜日はえらいことになるかもしれない。どうする。」
~1月7日寄り前~
男はPCの画面で凍り付いていた。PC画面に表示されている寄り前気配はストップ安だ。男の頭の中は真っ白になった。
「9時近くになれば気配も戻るさ。」
男は自分に言い聞かせるようにタバコに火をつける。タバコが小刻みに揺れている。
まもなく前場が始まる。気配はストップ安は脱しているがそれに近いところで上がる様子がうかがえない。
午前9時、特売りスタートだが売り物は大量だ。5分、10分、依然として寄り付くほどの買いがない。15分、そしてようやく寄り付いた。男の追証ラインを大幅に下回る株価だ。しかし、その後も売りは大量に出てくる。株価は下げる一方で、下げ止まる気配すら感じさせない。
男はPCの前で動きを止めている。
「追証確定だ。何で金曜日に戻したときに売っておかなかったんだろう。」
しかし、思考は停止に近い状況だ。その時にも株価は下げている。男はハッと気がついた。
「売らなきゃ。売らなきゃ。」
男はその前に損失額を計算してみた。電卓には信じられない金額が表示されていた。
男の指は震えてマウスをクリックできなかった。
コメントありがとうございます。
この感覚はやっぱり経験者でないと分かりませんよね。緊迫感というか焦燥感というか頭の中が真っ白になってきますよね。信用取引で最も避けないといけないのは追証ですから、維持率は常に頭においておかないと危険ですよね。そういう基本をしっかり押さえておけば信用取引は怖くありませんし、今の相場では武器になるんですけどね。
私も追証寸前投げでどのくらい高い授業料を払ってきたことか。自分でもいやになりますが、同じ過ちを繰り返してしまうんですよね。でも、幸い追証経験はありません。本当は追証が迫る前に処分しておかないといけないんでしょうが、上がるかもという淡い期待で持ち続けちゃうんですよね。
フィクションですが、実際にこれに近い経験をしている人は多いのかもしれません。私も追証にかかってあきらめて売った経験は何回もあります。
昨年からの日経暴落で余裕を持って信用取引していた人も切迫してくることも考えられます。浮上のきっかけがなければノンフィクションになる人もいるかも知れませんね。
一度追い証を経験してるので
この感覚、分かりますよ~TT
2日で口座の半分が飛んで行った時
さすがに株、向いてないと思って辞めたんですが
また戻ってきちゃいました。
それから追い証の画面は見ていませんが、油断大敵ですね★
本当だったら恐怖、ですね。
週末はポジションを軽めにしておいたので心配はしてませんでしたが、にしてもよく下げますね…
まぁ、追証かかって「売らなきゃ」なんて状況になれば最早あきらめて強制決済してもらってるかもしれませんが(笑)
案外強制決済時の方が自分で売るより高値で捌けたりして。
やっぱり投資は何事においても無理は禁物ですよね。常に少し余裕を持つくらいでないと、何かあったとき特に急落場面で対処できなくなってしまいますから。
損切りラインをきっちり決めてダメなら逃げるという態勢が一番安全なのでしょうね。でも、実際には戻すという期待を込めすぎて切るに切れない人も大勢いますけど。そこは少しの勇気と大きな安心です。きちんとシナリオを立ててそれに沿った取引を心掛けたいですね。
確かに私が信用1点全力買いをしていた頃にはこれと似たようなシーンはありましたね。フルポジだとちょっと安くなると常に追証の危険がありますから注意しないといけませんよね。まあ、追加保証金を入れる余裕がある人は平気でしょうけれど。
週明けの日本市場もガクガクでしょうね。どのくらいで収まるのか注目ですか一気に安くなることも十分頭の中においておかなければなりません。某ゴルフ場に行かれないとのことなので少々安心ですが。
リアルな日記には引き締まる思いがしました。
私はさほど多くない資金で信用口座に移行してますので、ミスをリカバー出来ないで放っておくとやられる、というのは常に意識して取引してます。
私の場合は、狙いが外れたら「まず逃げてから考える」で今のところやってます。資金が少ない=取れるリスクも多くないということもありますし。
これが”信用全力買い”の一幕でしょうか。
まさに(((( ;゚Д゚)))))))ものですね。
小生は資金不足で、ほぼフルポジションを取っていますので、追証はしょちゅうです^ ^〞
幸い、翌々日のAMまでに解消すれば良いので、なんとかやりくりしていますが・・・。
NYも続落ですので、1/7も想像に難くなさそうですね。
底は、2006年安値の14,000円位でしょうか。
因みに、1/7は会社初日(某ゴルフ場ではありません)ですので、ご安心を・・・^ ^〞
私は今までギリギリのところで追証回避したか、泣く泣く大損覚悟で損切りしていました。最近は初心者でもすぐに信用取引をやる人もいますが、信用は借金をして取引をしているということを頭においておかないと痛い目にあってしまいますね。
今回は初心者に信用取引の暗い面について十分注意してほしいという気持ちがあって書いてみました。
書いているとどうしても自分の経験が蘇ってきたりして、生々しくなってしまいますね。私も相場関係の小説も結構読みましたが、確かに個人投資家の目から見たものってみかけませんね。
また、頃合いをみて旬なネタを思いついたら書いてみますね。
信用取引はきちんと自己管理して維持率をキープしておなかいと、厳しいことになってしまいますよね。証券会社も信用口座を開く時には笑顔でどうぞどうぞって感じですけど、ひとたび追証にかかるとなると豹変したように厳しくなってしまいます。
追証になるくらいですから追加保証金を入れる余裕なんてないですからね。大きな損を覚悟で泣く泣く損切りするしかありません。強制建て玉処分になると証券会社によっても違うでしょうけど、一定期間信用取引できなくなるというペナルティもありますから。
>奇跡のライン回復→そのまま上昇トレンドを祈るか
これを祈って何度沈没したことか。
私は今のところ余裕十分でもありませんが、冷静に見ていられるところで取引していますので、じっくり次の手を考えています。今日はチャートブックをめくりながら東海カーボンの異銘柄ヘッジの相手探しをしました。いくつか候補が出ましたので、これからシュミレーションしながら一番いい銘柄を探し出したいと思います。
追証経験者なので身の引き締まる思いでした。
拙い日記をお読みいただきありがとうございました。
やっぱり損切りラインをきちんと決めておかないと、人間は自分にいいようにしか考えませんから、「そのうち戻る」、「企業業績はしっかりしているのに」などと自分にいいように解釈して損切りが遅れてしまいますよね。
損切りをする頃には含み損が膨らみショックに耐えられないくらいになってしまうこともありますね。今の相場は資金に余裕を持っていてもいきなり大きな含み損を抱えてしまうこともありますから十分注意していかないといけませんね。
今後も機会があれば、また書いてみますのでよろしくお願いします。
また気が向いたら続編お願いしますね!
『信用全力買い』の恐ろしさをヨッシーさんが書くと、
超リアルです f^ ^;
保証金率30%、最低保証金維持率25%のマネックス証券で、
『信用一点全力買い』で本当にMAX買いした場合、
買い建て玉が5%値下がりした段階で追証のラインに。
当日17時ごろの値洗い処理時点で、
25%が維持できていなかったら追証発生。
これを当日中に処理(追証差し入れ等)をしなければ、
翌日寄付きで強制建て玉処分。
という流れになるようですね。
うーん、凄い厳しい運用です!
場中で追証ラインに引っかかった場合、
その日のうちに入金しておくか、
ポジション解消するか、
奇跡のライン回復→そのまま上昇トレンドを祈るか、
どれにしようか悩まなくてはいけないのですね。
一方その頃、
分割売買をしているヨッシーさんは、
『さて… 1段目は含み損になってしまったが、
幸い余力は充分ある。
底値の見極めがそろそろできそうだ。
2段目発射準備!弾込めよーし!』
と、気力充分に底入れを虎視眈々と狙っているのでした!
※ヨッシーさんに、なぜみやまなか鉄砲長さんのキャラが乗り移っているのは気のせいです(笑)
【追証の恐怖】
楽しく読ませてもらいました♪
安く始まるって予想はできても。大発会だし。
陽線で終わると様子見。
全然、戻す気配がなくて・・・(((( ;゚д゚)))
この心理は先物や信用買いしてる人じゃないとわからないかも?
です。
動き出したら動いた方に乗るのがデイトレですが。
スィングさんたちは、資金に余裕がある限り反転を待つから。痛手も大きいのかなぁ?
でも、デイにしろ、スィングにしろ。
LCラインを決めないと危険だなぁって。
改めて、自分のスタンスも見直すいい機会になりました。
また、小説の続編、お願いします ○┓ぺこり
晴天いいですね。こちらは昨日は晴れのち曇りくらいで冬にしてはいい天気でしたが、今日は晴れ間が出たかと思えば急に雨が降ってきたりしてすっきりしませんね。
今日の日記ですが、私が信用全力1点買いをしていた頃はこれに似た場面はありましたよ。生きた心地がしないというのはこういうことかというのを体験しました。普通に無理をしないで維持率をキープしながら信用取引していれば、ここまでひどいことにはなりません。
ですから、安心して信用取引の準備してもいいと思いますよ。でも、基本はバッチリ勉強してから取引開始しましょうね。3倍まで買えるので、ついつい大きなポジションを取ってしまって、いきなり追証というのもありますからね。
週明けもひどいでしょうがあまりバタバタしても仕方ありませんから、じっくり見届けようではありませんか。日本市場の急落ぶりを。安いからと言って飛びついて買うと危険ですよ。多分ね。落ち着いて見ていましょう。
新潟は、どうなんですか?大阪はすごい晴天です。
フィクション作家?M.ヨッシー氏。(Mは、みんかぶ)
追証の恐怖。スリリングな、場面。本当に信用してる人の、恐怖って、こんな感じですか??
私は、まだ、現物のみで、信用を、するにしても、今のままでは、不安材料ばかりで、手が出せません。。。
それにしても、週明けの7日の予想が、的中しそうで。。。
恐ろしい。「いったい、どうなってしまうのか~」って、言いたいです。(--〆)
今回はフィクションですからご安心を。でも、株価急落で今まで余裕だった人も追証の恐怖にさらされている人も多いんじゃないでしょうかね。
今はまあまあ余裕を持って取引をしているので、こんな話を書けるのですが、今までだったら日記はお休みしてガクガクブルブルだったでしょう。
週明けはどこかで誰かがこんな思いをするんでしょうね。怖いですね~。
出かけて気分転換してました。ヾ(〃^∇^)ノ
そうかぁーヨッシーさんってミステリー好きだったんじゃ。。。
>かなり維持率に余裕があったが、わずか2時間で追証ライン近くまで株価は急落した。
これって信用全力買いじゃない。。。
(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
うーん反転する前から売りいれてればなぁーと
急落に変わる前にロスカットして、
もし信用取引が出来るなら
売り転換してるような気がする。。。
(自分ならの話ですよ。実際にFXはそうですねぇー)
ううう、、、なんか昔のヨッシーさんに
コメントするような恐怖感が。。。
(((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル