14日後場の日経平均株価は前日比258円01銭高の9795円24銭と3営業日ぶりに大幅反発。終値としては6月25日以来、約3週間ぶりに9700円台を回復した。アジア株高や、円の戻りの鈍さを背景に高値圏でもみ合いとなった。売り買いともに追加の手掛かり材料難のなか、米インテルの決算発表を受けた今晩の米国株を見極めたいとする向きもあって、こう着感を強めた。東証1部の出来高は23億251万株。このうち出来高トップのみずほ が38%を占める。6月11日のSQ(特別清算指数)算出日を除くと、出来高が20億株を突破したのは6月9日以来となる。売買代金は1兆2179億円。騰落銘柄数は値上がり1418銘柄、値下がり162銘柄、変わらず93銘柄。
大和証券キャピタル・マーケッツ金融証券研究所・投資戦略部部長の高橋和宏氏は「依然として戻りとしては低い水準。次の焦点となる1万円の大台突破は容易ではない。その前に一目均衡表の『雲』抜けを果たせるか否か。いずれにしてもセンチメント次第だが、米国の企業決算は、アルコアとインテルとも個別要因ではなく、全体的な景気回復を背景に業績を伸ばしている。こうした決算が続いて、マクロの景況感が改善してくれば、上値を試せるだろう。また、今晩発表の米6月小売売上高をはじめとする経済指標も重要な材料になる」と指摘している。
業種別では、イビデン 、特殊陶 、新光電工 など半導体関連銘柄が高値圏で推移した。メリル日本証が投資判断を引き上げた商船三井 など海運株も軒並み上昇。為替の落ち着きを背景に、トヨタ 、ホンダ など自動車株も引き締まった。日電硝子 などガラス株も買いが先行。11年3月期連結業績予想を上方修正したコマツ など機械株も堅調に推移した。個別では、11年2月期第1四半期連結で営業益6割増のパル が買われた。ファーストリテ 、ANA も高い。
半面、個別で、ケネディクス が値下がり率トップ。アインファーマ は利益確定売りに戻りが鈍く、11年2月期第1四半期で最終赤字のダイセキS や、大和証券CMが投資判断を引き下げたあさひ も下げに転じた。なお、東証業種別株価指数は、全33業種が上昇した。
提供:モーニングスター社
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