No.543 日経平均小幅続落大手自動車下落輸出関連目立つ

ぷよすけさん
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6月18日の日経平均株価は小幅続落。信用不安が浮上したスペインの10年物と30年物の国債入札がいずれも想定以上に順調な結果となったほか、欧州連合(EU)首脳会議で、域内の銀行システムの健全性を点検するストレステスト(資産査定)の結果公表の決定を背景とするユーロの堅調推移も買い安心感を誘い、序盤は買いが先行した。

ただ、その後は手掛かり材料が乏しく、週末を控えていることもあり、積極的な売買は手控えられた。参院選の行方などを見極めようとの様子見気分も強く、大引けにかけて心理的節目1万円を挟んだ膠着(こうちゃく)状態が続いた。

大引け概算の日経平均株価は前日比4.38円安の 9995.02円。東証1部市場の売買高は15億5513万株、売買代金は1兆1387.37億円。騰落銘柄数は値上がり827、値下がり705、変わらず139。

業種別では昭和シェル石油やコスモ石油などの石油・石炭製品、任天堂や大日本印刷などのその他製品、ベリサーブやゲームオンなどの情報・通信業などが上昇。一方、武富士やアコムなどのその他金融業、三井不動産や三菱地所などの不動産業、第一生命保険や東京海上HDなどの保険業、高木証券やみずほ証券などの証券・商品先物取引業などが下落。

個別では、キユーピーがしっかり。同社は昨日17日、上半期の収益予想の上方修正を発表、買い材料につながっている格好。営業利益は従来予想の90億円から117億円に上方修正、原料となる食用油の価格が想定以上に下落したほか、生産効率化によるコストダウンの進展もみられたもよう。通期予想は変更ないが、月末の上半期決算発表時に上方修正される公算も大きいと見られている。

また、コマツ は買い先行の展開。クレディ・スイス(CS)が同社の投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価を1900円としていることなどが材料視されている。CSでは、CRBの底堅い推移に加えて、中国経済減速懸念などの各種悪材料も十分織り込んだとの判断から、同社を中心とするインフラ銘柄群に対するサブセクター評価を強気に引き上げている。

一方、ソニーやシャープなど電気系の主力輸出関連株が底堅く推移するなか、トヨタ、ホンダ、日産 の大手自動車各社の下落が輸出関連株のなかで目立っている。弱い米国経済指標を受けた対ドルの円高傾向が嫌気されていることに加え、トヨタは直近安値から直近高値で約6.5%の上昇、ホンダは約7.6%の上昇、日産は約15%の上昇となっていたことから利益確定売り圧力も強まっている。

《PS》
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