5月27日の日経平均株価は続伸。前日の米国株市場が終盤にかけて下げに転じたことや、為替市場でユーロの軟調推移が続いていることなどが嫌気され、序盤は売りが先行した。
一時は約半年ぶりに9400円を割り込み、取引時間中の年初来安値を更新する場面もあった。ただ、その後にユーロ安が一服すると、下値では次第に押し目買いが流入した。上げに転じる場面では戻り売り圧力を強めたが、後場はアジア株市場の堅調推移が支援材料となり、大引けでは10日ぶりに5日移動平均線を上回った。
大引け概算の日経平均株価は前日比117.06円高の9639.72円。東証1部市場の売買高は23億9458万株、売買代金は1兆6845.86億円。騰落銘柄数は値上がり953、値下がり607、変わらず114。
業種別では旭硝子などのガラス・土石製品、オリックスなどのその他金融業、YKTなどの卸売業、SBIなどの証券・商品先物取引業、商船三井などの海運業などが上昇。
一方、全日本空輸などの空運業、東京電力や関西電力などの電気・ガス、久光製薬や大正製薬などの医薬品が下落。
個別ではインフォテリアが急動意でストップ高。「Handbook」の販売発表が材料視されているようだ。本日の前引け後、スマートフォン用コンテンツ作成・配信・閲覧サービス「Handbook」を「iPad」に対応させ、28日から販売を開始すると発表している。あすの「iPad」の国内販売を控え、関連銘柄として再び関心が高まっているもよう。
また日本写真印刷やKIMOTO、ワコム などタッチパネル関連の一角が強い動きとなっている。米アップルの「iPad」の国内販売を明日28日に控えていることから、好調な予約状況も背景に販売期待から、タッチパネル関連にも「iPad」への思惑が波及しているとみられる。
一方、メルシャンが急落。前日26日に、水産飼料事業部で不適切な取引が判明と発表している。一部の取引先との間で転売を繰り返し、売上高を水増しする循環取引を行っていた可能性があるようだ。詳細は現在調査中であるようだが、業績への影響度や今後の信用力に対して不透明感が強まり、処分売りの動きが急がれる格好に。親会社のキリン もやや軟調な動きとなっている。
《PS》
株式会社フィスコプレイス
チャートでも「陰の陰はらみ」からの「抱き陽線」は買いの急所だそうです。