6日前場の日経平均株価は前日比46円47銭安の1万1292円83銭と4営業日ぶりに反落。短期的な過熱感が意識され、朝高後に軟化した。先物にまとまった売りが観測されると、日経平均は下げ幅を拡大。一時90円安を付けた。ただ、下値では出遅れた投資家による買いも多いとの声もあり、売り一巡後は下げ渋った。東証1部の出来高は10億6326万株。売買代金は7485億円。騰落銘柄数は値上がり612銘柄、値下がり901銘柄、変わらず162銘柄。
国内投信のファンドマネジャーは「きょうはドルも日本株も利益確定売りの流れだが、米経済指標も強いものが目立ち、トレンドの方向性が変わったわけではない。為替は豪州の政策金利据え置きをにらんだ円買いもあると思われる。据え置きか引き上げかの可能性は半々で、引き上げるようなら円安が進み、日経平均も戻りを試す展開がみられるかもしれない。ただ、足元は手掛かり材料難。出遅れた投資家が支え、下値は限られるが、上値追いも難しい。1-2週間ほど日柄調整が続けば、テクニカル面からみた過熱感も後退するだろう」と指摘している。
業種別では、商船三井 など海運株が下落。JFE など鉄鋼株や、三菱マテリアル など非鉄金属株も売りが優勢となった。円安一服で、NEC 、ソニー などハイテク株や、トヨタ 、ホンダ など自動車株もさえない。千葉銀 、ふくおか など地銀株に安い銘柄が目立ち、オリックス などノンバンク株も軟調。野村 など証券株も下押した。個別では、10年8月期連結業績予想を下方修正したトーセ 、メリル日本証が投資判断を引き下げた味の素 などが安い。
半面、JR西日本 など電鉄株は堅調。NKSJHD 、T&DHD など保険株も底堅く推移した。国際帝石 など資源開発株も上昇。沢井製薬 など医薬品株も買いが先行。株式分割などが好感された飯田産業 などが高く、三菱地所 など不動産株もしっかり。個別では、野村証が投資判断を引き上げたJVCKWH 、10年3月期連結業績予想を上方修正した新神戸電 なども買われた。なお、東証業種別株価指数は、全33業種中、22業種が下落した。
提供:モーニングスター社