新年に入り、韓国企業がIT、自動車、造船など主力産業分野で日本の反撃と中
国の追撃で“新サンドイッチ”の危機に直面するという憂慮が出てきている。
最近、強力な構造調整で体質を革新した日本企業と、内需を基盤としてグロー
バル競争力を強化した中国企業が攻撃的経営に転じ、韓国企業は彼らとの全面戦
争が避けられないと予想されている。
特に今年、米国の景気回復でドル安が緩和され、「ウォン高、円安」現象が現
れる可能性が高く、このような為替レートの状況では、日本企業と激しく価格競
争を繰り広げる韓国企業が不利にならざるをえない。
◆電子業種反撃に出た日本=19日、業界によれば韓国企業に世界1位の座を奪われ
た半導体・LCD・TVなどIT部門で日本企業等の激しい反撃が始まった。
NAND型フラッシュメモリ世界2位業者の東芝は今年上半期に三重県にあるNAND
型フラッシュメモリ生産工場に最大1000億円を投資、新規ラインを設置して、生
産能力を40%以上拡大する計画だ。
半導体部門の実績不振に苦戦した東芝が大規模投資を断行したことは2007年以
来初めてだ。
DRAM3位の日本のエルピーダは広島工場に今年600億円を投資、65ナノ級DRAM生
産ラインを45ナノ級に転換する方針だという。
競争力弱化で苦戦した台湾の半導体企業は中国と協力を強化して「チャイワン
(中国+台湾)突風」を予告している。
1992年から世界DRAM市場1位を守っているサムスン電子は今年、半導体設備投
資に5兆5000億ウォン以上を投資、1位の座を固める計画だ。
LCD業界では規模面で世界3位に浮上した奇美電子がサムスン電子とLGディスプ
レーなど韓国業者に大きい影響を及ぼすものと見られる。
日本のシャープは今年現存する最大の大きさである10世代LCDパネル生産量を2
倍まで拡大するなど、量産競争に本格的に飛び込んだ。
世界TV市場では1996年以後、サムスン電子に世界1位を譲り渡したソニーが3D
TVで今年のTV市場1位奪還を狙っている。ソニーは2012年まで3DTVで全体TV出荷
量の半分を満たす計画だ。
◆“サンドイッチ危機”の韓国自動車=現代・起亜自動車は昨年、米国市場で相
対的に善戦したが、今年は日本車の猛攻勢で油断ができないという分析だ。
日本車が金融危機による円高の衝撃から徐々に抜け出している反面、韓国企業
に有利だったウォン・ドル為替レート効果は消えているからだ。
特に日本企業の主な攻略対象が新興国で、韓国が相対的にぜい弱なエコカーを
主な武器として、より一層難しい状況だ。
こういう兆候はあちこちである。現代・起亜自動車の2009年12月、米国市場占
有率が前月6.2%から5.3%に0.9%ポイントに落ちた。
これに反し、トヨタは前月と前年対比各々40.5%と32.3%増え、はっきり感じ
られた回復傾向を見せた。ホンダと日産も同じ期間、各々24%と8%の販売増加
率を見せ、明確な回復傾向だ。
中国自動車企業等は規模拡大で韓国車を脅かしている。上海自動車は最近GMと
インド市場を共同攻略するために1億ドル規模の合併法人を設立した。
◆中国の追撃激しい造船業界=韓国の造船業界は昨年11月、中国の猛烈な追撃で
月間受注額1位の座を追われる侮辱を受けた。
当時、中国は受注残高が5496万2018CGT(占有率34.7%)になり、5362万
6578CGT(33.8%)を記録した韓国を史上初めて追い越した。
韓国造船業は受注残高で2000年2月に日本を追い越して以降、10年近く世界1位
を守ってきた。だが韓国業界が受注不振のドロ沼から抜け出せない間、中国は低
価格商船受注に相次いで成功し、韓国を追い越した。
造船業界関係者は「中国の受注残高が韓国を追い越したことは、中国内の海運
会社の発注物量がますます増えたのが1次原因」と話した。